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アンネと日記

アンネ・フランクはなぜ人々の心をうちつづけるのでしょうか? (アンネ・フランクを知らない人はアンネの生涯をチェックしてください。)

私は以前、フィリップスに出張した時、アムステルダムの町で空き時間ができたことがあります。これはしめたとばかりに、ガイドブックを片手に運河の町を歩き回りました。その中に、【アンネの家】というのが名所(?)としてあげられていました。軽い気持ちでそこに入った私は、その異様な雰囲気に驚いてしまいました。

…… なんかの狂信的宗教団体の施設に迷い込んでしまったんじゃあ? ……
それが私のその時の正直な感覚でした。今にして思えば、その雰囲気は、至極当然だったんですけどね。(それが理解できなければ、もう一度、アンネの生涯をチェックしてください)

ところで、ナチスの収容所で少女が命を落としたという事実は、確かに悲惨な話です。だけど、ナチスの収容所では、他にも大勢の方がなくなっています。それぞれの死が悲劇であり、同じように人々の心をうつことでしょう。

しかし、なぜ、人々は、特にアンネ・フランクの悲劇に涙するのでしょうか。

その原因は、彼女が日記を書いたことだ、私はそう思います。

アンネの日記を読んだ人達は、彼女の身に起こったことを知り、彼女の恐怖と悲しみを知り、50年以上経ったいまなお、アンネの悲劇に涙するのです。

日記を書き、それが他の人にわたって、読まれる。これもコミュニケーションの一つです。人はコミュニケーションによって、互いを知り、互いの心も知り、共感することもできるのです。

コミュニケーションって、ものすごい力を持っていると思いませんか。

# そういえば、私も今、日記を書いている ……