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ネットで流すお金。鍵となるのは信頼性。

携帯電話で、いろいろなことができる、ということを最近どこかで読みました。

話ができる、ネットに繋げる、カメラ付きのものもある、というのは当たり前ですが、音楽が聴ける、ラジオが聞ける、というのが出てまして、テレビが見えるのもあるそうな。

携帯できる音楽プレーヤー、古くはソニーのウォークマンが市場を切り開いたのですが、その後、アップルのiPodが人気を集め、現在では、電機各社が同様な商品を計画中です。これ、携帯電話とドッキングしようと考えるのは、当然の流れといえるでしょう。

商売の中心は、音楽をダウンロードして儲けることですが、お金をいかに集めるかが問題。もちろん、あらかじめ口座を開設して、、、なんてことするのも一つの方法なのですが、ネットバンキングの機能を拡張すれば、これ、簡単に出来るようになりそうです。

で、本日はその方法について、ちと考察してみましょう。

ネット専門の銀行でも、普通の銀行でも、ネット経由で取引することは、現在でも、広範に行われており、携帯電話から送金することは、現在でも可能なのですね。でもこの機能、現在の所、銀行ごとに閉じた機能でして、どこかに送金しようとすれば、相手先を登録しておくか、あるいは送金先の口座番号を打ち込まなければならない。これを、販売側とつなげることができると、送金も簡単になり、間違いも減ります。

たとえば、まず、販売会社のホームページから商品を選び、購入するを選択する。そうすると、販売会社の受け入れられる支払方法の選択画面になりまして、カードや代引きなどと並んで、銀行振り込み、という選択枝が出てくるのですね。で、銀行振り込みを選ぶと、あらかじめ登録しておいた銀行につながる。その時、振込先や代金のデータは自動的に引き継がれるようにしておくわけです。

銀行口座につながったとき、まだ接続していなければ銀行のログイン画面となり、パスワードなどを打ち込むことになります。これは現在と同じですね。

この方式の利点は、現在既に行われている直接の銀行取引で、他のものがいらない。カード会社などにお金を払う必要もなく、信頼性も高いし、始めるのも簡単です。必要なことは、銀行側のソフトに、呼び出し元からデータを渡せるようにすること。

これはさほど難しいこととも思えませんし、既に行われているのかも知れませんね。必要なことは、そのプロトコルを標準化し、銀行側にも、販売側にも普及させること、そうすれば、誰でもこの手法を使うことができるし、支払い側の安全性も確保されます。

さて、ネット経由で、簡単かつ高い信頼性をもってお金を流すことができることになると、次の問題は、販売する側の信頼性です。ネット販売での詐欺的行為が目立つのですが、これは、誰でも繋げるネットの匿名性ゆえ、必然的に生じる現象であるともいえます。

ところで放送は、放送局が責任を持って流せばよい。中には怪しげな通販もありますが、少なくとも、放送局は販売業者を把握しており、ひどい業者は拒否することもできます。

インターネットプロトコルには、放送機能もありまして、ネット経由の放送も可能です。でも、それをきちんとやるためには、社会的な枠組み作りも必要でしょう。

一般のネットアクセスが受け手のリクエストに対して行われるのに対し、放送は、全ての受け手に同じ情報を送り、それを受け手が選択する、という特徴がありまして、課金も、送信者に対してするしかありません。また、限られた通信経路に流せる放送の数も限られており、情報を伝達する携帯電話会社等が、放送局を選ぶことになります。

こんな背景の下で、ネット放送局が電話会社等と契約を結び、番組を作って流すのであれば、放送局も信頼されるし、放送局の責任を明確に定めておけば、番組の信頼性も確保される。

そのようにして信頼性を担保した社会的枠組みの中で商品を販売する、そんな形が、ネットの次の発展形、社会的役割を経済の世界にまで広げることを可能とするのではないか、その中での放送の果たす役割も大きいのではないか、と思うのですね。