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「ひぐらしのなく頃に―鬼隠し編」を読む

なぜかアエラの最新号の書評で扱われていたこのコミック、かねてから多少は気になっておりましたので、ちょっと読んでみようかなどと考えましたのがとんだ心得違いでしたねえ、、、

名探偵コナンのコミック最新刊とあわせ、今の私は時間が足りない状態となっております。民族問題に関して議論したい心に変わりはないのですが、コミックの方が気になってしまいます。真面目な話題に関しましては、しばしのご猶予を頂きたいと思います。

まず、読みましたのは「(コミック)ひぐらしのなく頃に~鬼隠し編~(01)」と「同(02)/竜騎士07/鈴羅木かりん」です。

普通でありますと、コミックなどというものは、全巻一気に購入する大人買いが基本なのですが、「ひぐらし」は相当以前に出ておりますだけに、品切れもある様子です。

と、言いますのは、「解」はどうせ解決編だから後で読むことにしようと、目に付きましたコミック1, 2, 3, 4の4巻をまとめてレジに運び、「これ、続きですよね?」などと係りに確認いたしましたのは1,2巻と3,4巻が色違いであったため。で、レジの人は、カモが来たとばかりに本棚の方に飛んでいったのですが、3,4に対応する1,2巻は売り切れだったということ。

しかし、Wikipediaで調べますと、コミックは全部2巻仕立てのような感じもいたします。この書店の方の対応は、いったいなんだったのでしょうか? そして、3,4巻の前の1,2巻とは、いったいどのような内容が書かれていたのでしょうか? なんとも気になりますねえ。ミステリーとは、こういうのをいうのではないかと思いますが。(つまり、もしかすると私の最初の選択が正しかったのかも知れない、ということですね。ま、いずれ本屋にいけばわかることですが、、、)

それにしてもWikiをみますと、「ひぐらし」はミステリーの約束事を破っていると。まあ、ミステリーの人達が勝手に約束事を定義して、他の人達を非難するのは、少々おかしな考え方ですが、困りましたねえ、、、そういうことですと、このお話を推理するのは相当に困難であるということになります。

つまりは、超常現象などというものを前提とされてしまいますと、それが事前に明らかにされていない以上、推理はほとんど不可能ということになるのですね。まあ、コナンが縮んでしまうのもむちゃくちゃな話ではあるのですが、これは事前に読者に明かされていますので、許容範囲であるということはできるでしょう。

さて、作者が超常現象をトリックに使用しているからといって、名探偵の推理が作者の思惑通りであるとは限りません。前提から導き出される結論のすべてを作者が網羅しているかといえば、そんな保証はどこにもないのですね。うん、「作者への挑戦」もアリ、ということですね。

もちろん、作者が圧倒的に有利な立場にあることは論を待ちません。つまり、すべてを創作するのは作者であるのですね。そして、このお話は、最後まで推理不能、というのが作者の作戦ではあるのでしょう。

しかし、「鬼隠し編」の1,2をみただけでも、かなりの部分は推理できます。もう、このお話、最後まで公表されているであろうことは重々承知の上で、この2冊から推理される結果に付きまして、ちょっと書いておこうかと思います。

まあ、馬鹿を曝すという結果になりそうな気もしないではないのですが、、、ま、私の推理を書いておこう。後でやばければ消すだけの話です。

まず、「大石氏」。この名を持つ人が奥宮署にいることは確かなのですが、圭一と絡んでいた「大石氏」とは別人ですね。と、言いますのは、「第一発見者は事件との関係を噂される大石蔵人氏」なんて書き方は、この人が警察の関係者であればありえないのですね。

圭一の友人の女子生徒たちは、なかなか難しい立場にあります。まずは、レナ、彼女が精神に傷を負っていることは間違いなく「嘘!!!」のシーンもこれから説明が付きます。その他の女子生徒にしても、ダム賛成派に近い立場の血縁者。これは、この村の内部では、かなり厳しい立場といえるでしょう。

つまりは、被害者になりえる立場であり、その危機感を常々感じた上で、明るく振舞っている、という難しい立場であるわけですね。これを圭一は全然理解しておりません。すべての情報は与えられているのに、、、馬鹿ですね。

さらに、レナと圭一の関係を複雑にするのは、大石氏の存在です。圭一と大石氏のコンタクトに関する情報が尽くレナに漏れているのは、単に雛見沢村が村民全員顔見知りであるからという以上に、おそらくは大石氏の情報操作が絡んでいるのではないかと思います。そしてもちろん、圭一の部屋の惨状を最初に発見したのが大石氏でありますから、証拠(メモの一部や注射器)を隠滅するのも彼以外にはありえません。

しかし一方で、レナは大石に対して良い感情を持っておりません。こちらの大石氏(蔵人氏)は、ひょっとすると、レナの保護監察司のような立場であるのかも知れませんね。で、レナを「監督」する立場にある、と、、、しかし、村内の深刻な対立の故に、本来の職務を超えた動きをしており、ダム反対派に対して陰湿な復讐を試みている、などというストーリーが、少なくともこの2巻を読んだ限りでは、かすかに見えてくるような気がいたします。

まあ、もちろん、現在では更に多くの巻が出ておりまして、全部読まなければなんともいえないのも確かなのですが、ま、この時点での私の読みは、かくかくしかじかである、とご報告しておくことといたします。

もちろんこの先、残りの巻も読む予定ですので、これらを読みました段階での推理結果に付きましても、いずれご紹介することといたす所存ではあります。まあ、それが面白ければ、の話ですが、、、