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篠田英朗氏の3/31付けBLOGOS記事「小池知事と西浦教授、そして岩田教授」へのコメント

篠田英朗氏の3/31付けBLOGOS記事「小池知事と西浦教授、そして岩田教授」にコメントしました。


抗体検査をおこなえば、(全員ではないにせよ、ランダムサンプリングでも)日本人の何パーセント程度の人がすでに感染したかが分かるわけで、抗体を持つ人が一定の比率(80%といった水準)になれば、新型コロナも普通の病気として扱える、という意味で、抗体検査は重要であるといえるでしょう。

でも、過去にPCR陽性になった人(つまりは累積感染者数)は、昨日の時点で1,866人、我が国の人口百万人あたり15人にすぎないのですね。

新型コロナに感染していてPCR検査を受けていない人なり陰性と見逃されてしまった人は相当程度いるはずですけど、仮に陽性者の百倍いたとしても、百万人に1500人、0.15%なのですね。

その意味するところは、抗体保持者がこの程度いたところで、ほとんど役に立たない、ということなのですね。まだまだ、コロナは特別な病気と考えるしかありません。

この0.15%という数字の意味するところは、無症状の人にも手当たり次第にPCR検査を行っても、隠れた感染者が発見されている陽性者の百倍いたところで、その数は0.15%に過ぎないということなのですね。

そして、おそらくはこれ以上の偽陽性が出る可能性があるわけで、隔離すべき感染者が膨大な数になる。これに果たして我が国の医療機関が耐えられるか、という問題があります。

我が国では、高熱が続いた人は医者にかかるケースが多い。この段階で、コロナの検査をすることで有症の患者は見つかる。そして、その感染経路を調べれば、無症状の感染者も見つけ出すことができるのですね。

無症状の感染者は、それが伝染性の患者であるなら、どこかで誰かにうつすはず。そしてうつされた人が発症したら、その時点で検出される。結局、無症状の感染者も発見できるのですね。

クラスター対策を中心とする我が国のやり方は、実は結構、有効かつ効率的な手法であるのかもしれません。