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新型コロナの現状(4/11)

新型コロナ感染状況の4/11版です。

我が国の状況

本日正午時点での厚労省の集計(国内分)では、感染者数が昨日から656人増加して累計5,902人、死亡者は6人増加して累計94人となっております。

累積感染者数の倍増に要する日数は、昨日と同様の7日、死亡者が倍増する日数も同じく16日となっております。

昨日より表示しております新規感染者数の倍化日数は、昨日と変わらず7日となっております。

ここにきて感染者の急増が心配されているのですが、死亡者数の増加速度はさほど急激には増加しておらず、倍化日数が従来と変わらない、指数関数的な増加となっております。

指数関数的な増加は、それ自体、急激に数を拡大する性質があるのですが、感染者の増加に比べて死亡者の増加がそれほど加速していないということは、感染者の拡大速度増大の理由が検査数の増加であると考えられます。

これは一つのグッドニュースなのですが、指数関数的な増加は、それ自体、加速度的な増加であり、パラメータが変化しないからといって安心できるものではありません。

ここにきて非常事態宣言も出され、種々の感染防止対策も打たれております。これが奏功すれば、倍化日数が長くなるはずであり、次には、これが起こってくれるのか否かに注目したいと思います。

コロナの推移0411

世界の状況

厚生労働省の発表による世界の状況です。感染者数、死亡者とも、増加傾向には変わりありませんけど、落ち着いた動きとなっております。

コロナの感染者と死者0411

感染者数と死亡者数の比率

死亡者一人あたりの感染者数と人口百万人あたりの死亡者数に対してプロットした図を下に示します。この図から、各国の状況がおよそ見えてまいります。

感染者/死亡者

まず、左上の国々は、人口あたり多数の死者を出している国であり、これらは、感染者に対する死者の比率が高くなっております。これが直接に意味することは、致死率が高いということで、医療が崩壊して患者を救うことができない可能性を示しております。

新型コロナによる死者が比較的低い(百万人あたりの死者が10人以下の国々)には、日中韓というアジア諸国と、ヨーロッパではポーランド、南米のチリとペルー、そして豪州、イスラエル、ロシアといった国々が含まれております。

アジア諸国で感染者が少ない理由として、フィナンシャルタイムズは過去のグラフにいくつかの理由を記入しておりました。本ブログでも、3/31付けのエントリーでその内容をご紹介したのですが、纏めますと次のようになります。

  • 厳重な検疫
  • 検査と感染経路の追跡
  • 社会の規範と対応
  • マスクの着用
  • 学校の閉鎖

ポルトガルで感染者の低い理由にBCGの接種が指摘されておりましたが、この時点での死亡者はさほど少なくはありません。その他、アジア諸国は、新型コロナでも比較的毒性の低いS型に初期の段階で感染しており、これが抗体を作っているのではないかとの指摘もなされております。

これらの偶然に助けられているのだとすると、これは非常に幸運なことではあるのですが、フィナンシャルタイムズの指摘する諸点で差がついているのだといたしますと、引き続き努力が必要なところではあります。

ここは、今後とも油断せずに対応していくことが肝要かと思います。


AKB