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延命治療方針が減らす重篤患者

鈴村泰氏の8/21付けアゴラ記事「死亡診断書による死亡統計、超過死亡、コロナ関連死の意味ついて今一度考えてみる」へのコメントです。


死亡者が多いわりに重篤患者が少ない理由として、人工呼吸器等を希望しない人が多いという点があげられているのですが、これは、「終末医療」とか「ターミナルケア」と呼ばれる医療行為独特の問題であるように思います。

といいますのは、高齢者などで、いつ亡くなられても不思議のない状態となった時点で、本人家族などと医師が相談して延命治療の方針を決めておくことが一般に行われています。そして、多くの場合、胃ろうや人工呼吸器の使用までは行わないとしているのですね。

だからこのような患者がコロナに感染した場合、人工呼吸器は使用されず、その結果亡くなられた場合は、重篤患者ではないがコロナによる死者としてカウントされるわけです。

このような患者は、延命治療方針の合意の有無で他の患者と明確に区別することができますから、別建てでカウントするのが正しいやり方であるように思われます。なにぶん、このような方は、さほど遠くない時期に亡くなられると考えられていたわけですから、コロナに感染したか否かは大きな問題ではない。

もちろん、他への感染リスクを考えれば検査は必要でしょうが、コロナによる死者数としては、本来のコロナによる死亡という意味とは異なりますから、対象外と考えるのが妥当なのですね。

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