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太平の眠りを覚ます円安、です

岡本裕明氏の9/3付けアゴラ記事「円安の理由:日米の金利差ではなく国力の反映とみるべき」へのコメントです。


世界では各社がしのぎを削って争いをしています。ですが、日本勢はノホホーンとしているように感じるのは私だけでしょうか?

これ、今年の5月末に出された未来人材ビジョンで、その内容を具体的に指摘しています。社員は、現職を勤め続けたいとも思わないけど、転職しようとも思わなければ、起業する気もない。企業は人材育成に投資をせず、自己啓発する社員の割合も少ない。こういう事実が、国際比較の中に明瞭に表れております。そしてその理由は、固定的な雇用環境にある、というのですね。

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/mirai_jinzai/pdf/20220531_1.pdf

円安になれば、輸入品の価格は上がり、インフレが進んで生活は苦しくなる。しかし、輸出はしやすくなり、輸出産業の利益は増す。その結果、給与が上がって国民は豊かになる。製品価格は原材料価格よりも高いですから、物価上昇率以上の賃金増加も期待できるのですね。

同じことは、輸入品と競合する国産品にも言えるわけで、国内産業全般が活性化します。でも、これができるのは、海外製品に対して競争力のある製品・サービスであることが大前提なのですね。おのれの能力を高める努力を怠れば、競争力を失い、せっかくの円安の機会も何の役にも立たず、物価高にあえぐだけの結果に終わります。

円安時代を生きるためには、海外に対する競争力を着実につけること。このためには、人材の流動化が必要だし、そうそうノホホンとしてはおられない、これだけは確かなところでしょう。

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