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「アナーキー 日本」に乾杯!!

谷本真由美氏の10/5付けアゴラ記事「欧州の『同調圧力と性』について日本人は何も知らない」へのコメントです。


西尾幹二著「個人主義とは何か」は2007年の出版なのですが、初出は1969年1月、「ヨーロッパの個人主義」として出された書物です。で、その内容が、このエントリーに似通っているところが面白い。ちょっとご紹介しますね。(過去の本ブログもご参照ください)

ヨーロッパ人のじっさいの社会制度や生活様式はつねに保守的であって、表面にあらわれた革新的な思想表現の歯止めの役割をさえ果たしているのである。一方に革新を拘束するものがあって、はじめて革新はその本来の役割や機能を発揮することができる。それがまた文化に安定と調和を与える基礎でもあろう。さもなければ、革新は単なるアナーキーに落ちこむことになるだろう。
……
こうしてひたすら革新のみにいそしんだ結果、日本のほうがヨーロッパよりも、やがてはるかに進歩し、近代化し、近頃ではわれわれの生活のある部分は、ヨーロッパ人の目から見れば「未来社会」に属するような性格さえおびはじめているといわれる。それでいてますますアナーキーの傾向は激化し、生活全体がバランスを失って、落ち着きのない、あわただしい日常を強いられているのが現下の情勢である。

以前、渋谷の女子高生が、タイム100だか、世界で最も影響力のある100人だかに選ばれたことがありますが、日本はそういうところなのですよ。渋谷のスクランブルを渡るときには、心しなくちゃいけません。

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