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ワクチン反対運動に苦言を呈す

森田洋之氏の1/9付けアゴラ記事「河野太郎・元ワクチン大臣のブログについて言っておきたいこと」へのコメントです。


このエントリーの主張は、このエントリー自身が掲げている図で簡単に否定されますよ。

つまり、2022年3月に超過死亡数の山があるのですが、この山は3月中には相当に低下している。一方、同時期に生じているワクチン接種数の山は5月ごろまで尾を引いている。ワクチン接種が超過死亡の原因であるなら、4月のワクチン接種数の尾の部分も超過死亡を生じているはずなのだが、これが生じていないのはなぜかという疑問に応えなくてはいけないのですね。

その他、超過死亡はインフルエンザでも発生しております。インフルエンザを直接の死因とする人の数は、例年2~3千人であるのに対して、インフルエンザ流行時に増加する死亡者数、つまりインフルエンザを原因とすると考えられる超過死亡数は1万人程度あると考えられています。コロナの場合、約2.5倍の超過死亡が認められておりますが、この比率はインフルエンザよりも低く、コロナの検査がインフルエンザよりも高頻度で行われているという現実はこの部分に反映されていると見なすこともできます。

このエントリー自身が認めているように、相関関係の存在は因果関係意味するものではありません。コロナ死とワクチン接種に相関関係が生じる理由として、コロナの流行が予想されるからワクチン接種を急ぐというメカニズムもあり得るのですね。そして、コロナワクチンの認可にあたっては、副作用の発生は事前にテストされている。この場合は、ワクチン接種者と接種しない者について、その後の経緯をチェックしているのですね。このような、科学的なテストを否定するためには、少なくとも同等の検証が行われなくてはいけません。

ワクチンには副作用が存在することは、古くから認められております。そして甚だしい場合には死に至ることもある。それにもかかわらずワクチン接種が行われる理由は、ワクチン接種による犠牲者よりも、ワクチンを接種することによって助かる命がはるかに多いからなのですね。我が国では、子宮頸がんワクチンの反対運動により、接種率を大きく下げてしまったという黒歴史があります。これにより、本来は助かったはずの命を相当数失う結果となってしまった。過ちは繰り返してはいけない。これが、関係者の思いだと思いますよ。


返信がついております。

佐藤 鴻全

> つまり、2022年3月に超過死亡数の山があるのですが、この山は3月中には相当に低下している。一方、同時期に生じているワクチン接種数の山は5月ごろまで尾を引いている。ワクチン接種が超過死亡の原因であるなら、4月のワクチン接種数の尾の部分も超過死亡を生じているはずなのだが、これが生じていないのはなぜかという疑問に応えなくてはいけないのですね。

確かに。
高齢者や既往症持ちの死に易い層が先行接種した結果かも知れませんが。


佐藤 鴻全

> その他、超過死亡はインフルエンザでも発生しております。インフルエンザを直接の死因とする人の数は、例年2~3千人であるのに対して、インフルエンザ流行時に増加する死亡者数、つまりインフルエンザを原因とすると考えられる超過死亡数は1万人程度あると考えられています。コロナの場合、約2.5倍の超過死亡が認められておりますが、この比率はインフルエンザよりも低く、コロナの検査がインフルエンザよりも高頻度で行われているという現実はこの部分に反映されていると見なすこともできます。

この部分の論旨は難解です。


佐藤 鴻全

> そして、コロナワクチンの認可にあたっては、副作用の発生は事前にテストされている。この場合は、ワクチン接種者と接種しない者について、その後の経緯をチェックしているのですね。このような、科学的なテストを否定するためには、少なくとも同等の検証が行われなくてはいけません。

フロリダでデサンティスが訴訟を検討しているように、ここに来て事前テストとその結果公表に怪しさも感じられなくもありません。


瀬尾 雄三

佐藤 鴻全さん

> この部分の論旨は難解です。

インフルエンザの超過死亡はインフルエンザによる死者の3~5倍(≒4倍)である一方、コロナの超過死亡はコロナ死の2.5倍程度といわれているのですね。

このエントリーでは、コロナは十分に検査されているから、コロナによる超過死亡は考えにくいとしております。

しかし、コロナが十分に検査されていることが、インフルエンザとコロナの超過死亡者の倍率の差(4倍と2.5倍の差)に現れていると見なすことができる、というわけです。

充分に検査したから超過死亡ゼロと断言できるわけでもありませんしね。

他の方のコメントに返信を入れておきました。

磯野靖雄

因果関係の証明された論文が発表されるまで放置する、と言っているのです。政治は動く必要は無い、と政治家が発言しているのです。河野氏の政治家生命は、ほぼ終わっています。

ちなみに、狂牛病の原因が論文で発表されるまで、10年を要しました。牛の脳みそをミンチ肉に混ぜる習慣のあった英国では、対応が遅れて他国に比べれば多くの犠牲者を出しました。因果関係は指摘されていたのですが、決定的な証拠提出には時間がかかったのです。


瀬尾 雄三

牛の脳みそなど食べなくても、誰も犠牲にはなりません。

牛の脳みそとは異なって、コロナワクチンにはコロナによる死亡リスクを低下させる効果が認められております。この効果たるや、ワクチン接種によりコロナの致死率が1/10程度にまで低下することが、高齢者に関するデータでわかっております。

ワクチン接種を抑制するような風説が流布されると、多かれ少なかれ、ワクチン接種をためらう人が出てくる。これによるコロナ死の増加が、最も恐ろしいところです。

すでに我が国のコロナによる死者は6万人に迫ろうとしている。この死者数を一桁増加させるような行為は、厳に慎まなくてはいけない。そういうことです。


磯野靖雄

『ワクチン接種によりコロナの致死率が1/10程度にまで低下すること』

論文の出典を教えてください。


瀬尾 雄三

磯野靖雄さん

> 『ワクチン接種によりコロナの致死率が1/10程度にまで低下すること』

> 論文の出典を教えてください。

最近のニュースは以下の通り。この手の数字は、以前からも何度か報告されております。https://www.tokyo-np.co.jp/article/224282


磯野靖雄

接種歴なしの死亡者は、コロナ禍が始まって以降の、死亡者累計値です。

接種歴の分かっている方、特に5回接種済の方は、ここ2ヶ月間あたりに亡くなった方の数です。言葉はアレですが、危なっかしい方は、すでに沢山亡くなった後の、生き残りです。

65歳以上の接種者は90%を超えていますから、「詳細な接種歴の分からない方50%」を差し引いた数値の内、90%は2回以上接種している方だと解釈して良さそうです。すなわち、死亡率はほぼ50%サバが読まれています。

この程度の数値をシタリ顔で吹聴する事は、「正に」デマゴーグです。


佐藤 鴻全

<新型コロナ>接種回数増えるほど死亡率が下がる傾向 神奈川県が算出、HP掲載:東京新聞 TOKYO Web https://www.tokyo-np.co.jp/article/224282

> また、二回目以降の接種から経過した日数別の死亡率では、百八十一日以上が0・74%だったのに対し、十五〜六十日では0・27%だった。これらの結果は、年齢を八十歳以上に限定しても同様の傾向だった。

接種14日以内の死亡は、未接種にカウントされている模様です。


瀬尾 雄三

磯野靖雄さん

> この程度の数値をシタリ顔で吹聴する事は、「正に」デマゴーグです。

この手の数値は、繰り返し伝えられておりますが、おおむねコロナワクチンによる一桁程度の致死率低下効果が認められております。

三重県の報告:https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/001047354.pdf
自民党の広報:https://www.jimin.jp/news/information/203064.html

なぜ自民党が、などといぶかる方もおられるでしょうが、社会不安を煽って政府批判勢力を増やすというのは反政府勢力の常道なのですね。でも、それが国民の生命健康を傷つけるようなものであるなら、これは爆弾闘争と同類のテロ行為になってしまう。自民党がこれに対抗するのは、当然のことといえます。


最初のコメント(本文)に書きました因果関係の問題について、森田氏のエントリーの図のコピーに説明を追加したものを下に示します。

ここで、ワクチン接種数が原因であり、超過死亡が結果であるといううのが森田氏の主張なのですが、2022年の3月のピークの前には、たしかにワクチン接種数の立ち上がりに対して3月の超過死亡のピークが現れるのですが、ワクチン接種数はその後も高いレベルを維持し、これを原因とする超過死亡が後に続くべきところ、結果となる超過死亡の増加はみられておりません。

最初に生じた超過死亡のピークで死にそうな人は死に絶えてしまった、などという説明もあるのですが、それでは、9月にはピークが復活している理由が説明できません。この6か月間に、再び死にそうな人がそろったということでしょうか? どうすればそんなことができるのでしょうか?

普通にグラフを見る限り、ワクチン接種と超過死亡の間に因果関係があるという仮説は、このピーク後のワクチン接種数と超過死亡の推移により、明白に否定されているのですね。原因はあるけど結果の伴わない、ブラックスワン(反例)がそこに示されておりますから。この図を掲げながら、因果関係ありと主張する意図には、首をかしげざるを得ません。

1 thoughts on “ワクチン反対運動に苦言を呈す

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