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経済成長の時代も自民党政権!

白石和幸氏の2/5付けアゴラ記事「自民党で誰が首相になっても日本に未来はない」へのコメントです。


80年代まで経済成長して物質的に豊かな国になった。
国民一人当たりのGDP(為替レートベース)は1988年から2000年までは2位、3位、4位にランキングされていたが、現在では22位まで降下している。

なぜそうなったか。80年代までだって、おおよそ自民党政権が続いていたのですね。自民党政権下で日本は豊かになった。それが80年代を境に降下に転じた。それはなぜか、を考えなくちゃいけません。

第一に起こったことは、1985年のプラザ合意を受けた急激な円高で、この結果、日本人はドルベースで資産を倍増させた。その結果、稼ぐよりも消費することに重心が移動し、バブル経済が発生、5年ほどでこれが崩壊するのですね。

でも一度覚えた蜜の味は忘れられず、2009年に始まる民主党政権下では円高がさらに進行、キャッシュを蓄えた人には我が世の春だったのですが、日本の輸出産業には大きなダメージを受けたのですね。この経緯は、貿易収支の推移が雄弁に物語っているのですね。これ、日本人がどれほど働いたかを示すバロメータなのですね。

だからどうすればよいかは簡単。まずは円安に移行し、国内産業を振興させる。その意味は、日本人が大いに働くようにするという意味で、その中で、高い価値を生み出す新しい技術、新しい製品、新しい産業をモノにしていくことです。遊んでいて、消費するだけでは豊かにはなれない。これ、あたり前の話なのですけどね。


2/6:自己フォローしました。

一人当たりGDPのランキングの推移がありました。これ、ドル建てで、たしかに言われる通りなのですが、円高になればランキングが上がる。ドル建てだから、円ベースで変わらなくてもそうなるのですね。http://honkawa2.sakura.ne.jp/4542.html

PPPベース(購買力ベース、いわゆるビックマック指数での比較)では、プラザ合意によるほとんど二倍の円高で10位あたりまで伸びた後は、21位と低迷、これ、プラザ合意以前の18位から、ちょっと落ちた程度なのですね。

日本は、バブルの頃にはちょっと浮かれたのですけど、これはただ夢を見ていただけの話で、実力は世界で20位前後。最初から大して変わっていない。

もちろん、下がり傾向で全然上がっていないことは問題ですが、若い人が減って年寄りが増え、輸出産業が衰退し、情報技術へのキャッチアップのできていないなら、まあこれも当たり前。何とかしなくちゃいけないのはその通りなのですが、自民党を責めてどうなるものでもなさそうです。