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有能な人の富豪以上のチャンス

岡本裕明氏の4/2付けアゴラ記事「なぜ、金持ちになりたがるのだろう?」へのコメントです。


多くのお金持ちが望むことは、社会的に高い評価を得ることで、そのために、寄付をしたり、文化活動や学問の後援をしたり、社会福祉活動に注力するのですね。

これはおそらく、ヒトという種が社会的動物であることからくる、本能的な欲求だと思います。でもそれが、勲章をもらうためとか、ノーベル賞をもらうためとか思われてしまうと、これはちょっと外している印象を受けるのですね。つまりそれは、社会のためではなく、己のための行為と思われてしまいますから。

船舶振興会が一時CMをバンバン打っていましたけど、これもちょっと外しているように思われたのですね。つまり、ビートたけしさんも冷笑していましたけど、「人類みな兄弟」とか「戸締り用心、火の用心」とか、老人を背負って坂道を登るような、『褒められそうなこと』を推薦する。でも下心が透けて見えます。つまり、「褒められたい」ということですね。

寄付のような形で社会に貢献するためには、まずは稼がなくてはいけない。稼げば稼ぐほど、大きな貢献をすることができる。だけど、稼ぐという行為は、じつは、社会に価値を提供して、その対価として金銭を得ているのですね。フェアな取引なら、提供した価値と得る金銭がイコールでなくちゃいけない。提供する価値以上の経済的利益を得るなら、それは、社会的にはマイナスなのですね。

学術的に高い専門能力を持つ人が、一生懸命稼ごうとする姿を見て、このエントリーと似た思いをいだいたことがあります。稼いでどうするの、と。あんたには、稼がなくても、社会に貢献できる。どんなお金持ちもうらやむほどの機会をあんたは持っているのだ、ということ。つまりは、そういうことなのですね。

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