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少し前のこのブログで、竹田青嗣さんの「現象学入門」を読んだのですが、その中で、竹田氏が極端すぎるといたしますニーチェの「客観などない」とする主張を、私は妥当なものだと考える旨を記述いたしました。 ... "竹田青嗣著「ニーチェ入門」を読む" を続けて読む

シュレディンガーの「精神と物質」を読み返しております。この本、以前ご紹介したときは、あっさりと切り捨ててしまったのですが、その内容はなかなかに深みのあるものを含んでおります。 ... "シュレディンガー「精神と物質」再読" を続けて読む

以前のこのブログで似たような題名の本を読んだのですが、今回読みます「西洋哲学史(下巻)改版」は1848年に書かれた、いわば古典です。 ... "夢見るモナド。シュヴェーグラー「西洋哲学史」を読む" を続けて読む

このところ、日曜日にいろいろな用事が入りまして、本をじっくり読むということができません。このため、毎週日曜日に書いておりますこのブログの社会と哲学をテーマとした議論も、少々突っ込み不足の印象を受けてしまいます。 ... "メタ・フィジックス―自然科学はなぜ可能か" を続けて読む

本日プールサイドでこの本を読んでおりましたら、揺れました。まあ、たいしたことはなかろうと、そのあとも本を読み続けていたのですが、先ほど確認したところ、かなり大きな地震と。 ... "池内了著「物理学と神」を読む+柏崎刈羽地震" を続けて読む

以前、ソクラテスについてご紹介いたしましたが、本日はギリシャの3大哲学者のもう一人、アリストテレスを取り上げることといたしましょう。本日ご紹介いたします書物は、アリストテレス著「形而上学(上)(下)」の大著。まあ、本日のところは、拾い読みからのご紹介、ということになります。 ... "アリストテレス「形而上学」を読む" を続けて読む

本日ご紹介いたしますのは、戸田山和久著「科学哲学の冒険―サイエンスの目的と方法を探る」です。NHKブックスの一冊のこの本、お値段税別1,120円と、文庫並にお求め易い一冊です。 ... "戸田山和久著「科学哲学の冒険」を読む" を続けて読む

このブログでは、さまざまな哲学書を読んでまいりましたが、本日ご紹介します竹田青嗣さんの「現象学は〈思考の原理〉である」は、これらをまとめて解説してくれる、なんとも便利な書物、との印象を受けます。本日は、本ブログの過去に扱いました種々の話題とリンクしながら、同書を読み進むことといたしましょう。 ... "竹田青嗣著「現象学は<思考の原理>である」を読む" を続けて読む

本日は「個人主義とは何か」をご紹介いたしましょう。この本が文庫化されましたのは2007年5月30日と、ごく最近(というより3日後の未来)なのですが、初出は1969年1月。「ヨーロッパの個人主義」と題しまして講談社現代新書の一冊として世に出ましたのは、なんと40年近く前のことです。 ... "西尾幹二著「個人主義とは何か」を読む" を続けて読む

本日ご紹介いたします一冊は、内田樹・平川克美著「東京ファイティングキッズ」。この本、表題だけをみますと少々軽めなのですが、内容は重たいものを含んでおります。 ... "内田樹・平川克美著「東京ファイティングキッズ」を読む" を続けて読む

本日読みます本は、エドワード・W・サイード著「オリエンタリズム(上)(下)」。今日の世界の文化、なかんずく東西文化の対立を語る上で、外してはならない一冊です。 ... "サイード著「オリエンタリズム」を読む" を続けて読む

昨日のブログで、一般相対性理論についてちょっと触れたことから、そういえばアレはどうなっているのだろう、と気になりまして、大昔の本を引きずり出してまいりました。 ... "ボルン著「アインシュタインの相対性理論」を読む" を続けて読む

本日読みました一冊は、マンガの国ニッポン。東ドイツ出身の社会学者、ジャクリーヌ・ベルント氏の書きました日本におけるまんがを分析した本です。(2017.2.17追記:引用部を除き「マンガ」を「まんが」に改めました。) ... "旧東独社会学者著「マンガの国ニッポン」を読む" を続けて読む

本日読みました本、その2は、斎藤慶典著「哲学がはじまるとき―思考は何/どこに向かうのか」です。

同書によりますとと、「えっ! どうして?」という当惑から哲学が始まる、ということなのですが、29頁目で哲学が始まってしまいました。この部分を引用いたしましょう。 ... "地球の自転が重力の原因!トンデモ本を読む" を続けて読む

最初にお断り。個人的な事情により、明日より日曜日までの間、私の生活時間が不規則となり、ネットへの接続も困難となるケースが予想されます。本ブログの書き込みも、不安定となることが予想されますことをご了承ください。ま、ぶっちゃけた話、旅行に行く、ということなのですが、、、
... "魚津邦夫著「プラグマティズムの思想」を読む" を続けて読む

企業倫理をめぐる議論が姦しい昨今、本ブログでも企業のあるべき姿には関心を払っております。そこで、本日は、「資本主義に徳はあるか」をご紹介いたしましょう。 ... "スポンヴィルの「資本主義に徳はあるか」を読む" を続けて読む

9.11以来、米国とその同盟国(含日本)はテロとの戦いに明け暮れているのですが、スターウォーズなどのハリウッド映画を見慣れた目には、テロリスト達の姿が主人公(つまりは正義の味方)に重なってみえる一方、これに対するネオコン率いる多国籍軍が、悪者一味にみえて困るのですね。

ブルマとマルガリートの「反西洋思想」を読みますと、このような皮肉な状況に至りました事情というものが、なんとなくみえてまいります。そこで、本日はこれについて述べてみましょう。 ... "「反西洋思想」を読む" を続けて読む

このブログで何度か、社会はそれ自体が一つの精神的機能を持つ、という主張をいたしました。詳細につきましては、(1),(2), (3), (4)などに詳しく書いたのですが、簡単にいいますと、ヒトはそれぞれが精神的活動をすると同時に、さまざまなコミュニケーション手段により他者と概念を交換しており、その結果、人間の集団である社会も、ある種の精神的活動をしている、という主張です。そして、「客観」の正統な定義と私が考えております「間主観性」、すなわち他者と共有された主観といいますのは、実は、社会の主観である、という立場を取っております。 ... "ヒトの群知能は社会の精神的機能である論" を続けて読む

まるで長戸有希が読みそうな分厚い本、レイ・カーツワイル著「ポスト・ヒューマン誕生」を思わず買ってしまいました。内容も、彼女が言い出しそうなことが書かれております。 ... "あまりにも楽観的。「ポスト・ヒューマン誕生」を読む" を続けて読む

柴田正良著「ロボットの心-7つの哲学物語」は、この手の書物にしては珍しい、「人間並みの精神は人工的に造り得る」と主張するもので、このブログでの私の主張とほぼ軌を一にしております。 ... "「ロボットの心-7つの哲学物語」を読む" を続けて読む

お正月のこのブログで「現代人のための哲学」をご紹介いたしました。この本、幅広い哲学思想を、その核心を突いて紹介している好著なのですが、著者の主張が今ひとつ曖昧なことと、物理学との接点が欠けているところに、少々のもどかしさを感じた次第です。 ... "フィジックス(物理学)とメタフィジックス" を続けて読む

このブログ、相場のほかに、本も読んでいるのですが、最近のテーマが「哲学」。なぜこんなことになってしまったかといいますと、書棚の飾りにと購入いたしましたデカルトの「方法序説/省察」に、なぜかはまってしまったのが1年と1月前... "「現代人のための哲学」を読む" を続けて読む

正月といいますのは、会社勤めの身である私にも、暇な時間がたっぷり取れる得難い機会でして、これを利用して何冊か本を読んでやろう、と書店を物色しておりました。で、何冊か買い込んだうちの一冊が「ペンローズの<量子脳>理論―心と意識の科学的基礎を求めて」です。 ... "「ペンローズの<量子脳>理論」を読む" を続けて読む

最初にお断りですが、気の早いサンタさんが涼宮ハルヒの憂鬱 6 限定版を届けてくださいましたので、本日は多分夜更かし。よって明朝の「相場を読む」はお休みする可能性が高いと思います。

というわけで、本日ご紹介いたします書物は、橋元淳一郎著「時間はどこで生まれるのか」です。集英社新書のこの一冊、お値段も手ごろだし、内容も平易の、お奨めの一冊ではあります。 ... "「時間はどこで生まれるのか」を読む" を続けて読む

先週のこのブログで、バカと名の付く本をコレクションしている、などと書きましたが、早速本屋で見つけてしまいました。その名も「バカとは何か」。和田秀樹著、幻冬社新書の一冊はお値段税別720円のお買い得です。 ... "「バカとは何か」を読み始めました" を続けて読む

科学(フィジックス)の基盤であり、かつその限界を定めるメタ・フィジックス(形而上学)を論じるに、どうやらポパーの3つの世界論を無視できませんね、というのが前回のこのブログでの結論なのですが、実のところ、私はポパーをほとんど読んでいない。解説本のほかは、「開かれた社会とその敵(第1部)」位なのですね。これでは少々まずい、ということでポパーの本をいくつか読んでやろうと、本屋を探したのですが、ポパーの書物はほとんど置いてありません。 ... "ポパー乱読" を続けて読む

以前のこのブログで、西田哲学に関して考察を加えた折、フッサールが行った客観の再定義に近いことをカントが行っている、ということを論じました。

客観の再定義は、このブログで行っております哲学的考察の、一つの中心的テーマですので、このあたりで、カントの哲学につきましても考察を加える必要があると思います。 ... "カントの「プロレゴーメナ(序説)」を読む" を続けて読む

先週末、雨の神保町でたっぷりと買い込みました本のご紹介を続けましょう。本日ご紹介いたしますのは、「哲学者は何を考えているのか」です。

この本の表題を見まして、まさかギャグではあるまいか、などと考えながらニヤニヤしておりました。つまり、「哲学者は何を考えているのか」なる本を開けますと、そこに書かれているのはただ一言、「わからない」ではなかろうね、というわけなのですね。 ... "「哲学者は何を考えているのか」を読む" を続けて読む

今日の株式市場は悲嘆渦巻く様相を呈していたのですが、私には無縁の世界。先日の日曜日、晴耕雨読を気取りまして訪れましたのが雨の神保町。マラソンの警備に忙しく動き回る警察官の姿を尻目に、何冊かの本を仕込んでいたのですね。

で、まずは軽そうな読み物から片付けております。と、いうわけでご紹介いたします一冊は、「デカルトの暗号手稿」。 ... "良質なデカルト伝、「デカルトの暗号手稿」を読む" を続けて読む

先ほどのこのブログで、西田哲学の解析を試みる必要がある、などと書いてしまいましたので、早速、梅原猛氏が「神殺しの日本」の中で引用しておりました、西田幾太郎著「思索と体験」を読んでみることにいたしました。 ... "西田幾太郎「思索と体験」を読む(梅原猛氏は変!)" を続けて読む

最近のこのブログはややこしくなりすぎましたので、先日のブログに書きました「シュレディンガーのネコ」の実験をテレビのバラエティー番組風に構成した場合、どのようなことが起こるか、ということを考えてみることにいたします。 ... "バラエティー風「シュレディンガーのネコ」梗概" を続けて読む

観測問題に関する最近の状況をチェックしようと、今年の4月に出ました別冊・数理科学「量子の新世紀―量子論のパラダイムとミステリーの交錯」(サイエンス社)を読んでみました。 ... "エンタングルメント! 「量子の新世紀」を読む" を続けて読む

以前のこのブログで「ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む」を読んだのですが、今回はその大元の、ヴィトゲンシュタインの「論理哲学論考」を読みましたので、その感想などをご紹介いたしましょう。 ... "ヴィトゲンシュタイン「論理哲学論考」を読む" を続けて読む

このブログでは、精神と物質、主観と客観などに関する考察を行っております。で、ちょっと古い本ですが、「バカの壁」でおなじみの養老孟子氏の著作、「唯脳論」を読みました。本日はその感想などをご紹介いたしましょう。 ... "養老孟子「唯脳論」を読む" を続けて読む

三連休ともなりますと読書がはかどります。と、いうわけでご紹介いたします書物は、ポアンカレの「科学の価値」(英訳はこちら, p.135の6節の先頭を引用しています。) ... "ポアンカレ「科学の価値」にみる客観" を続けて読む

物理学者の自然認識を垣間見るひとつの手立てとして、ファインマンの「物理法則はいかにして発見されたか」を読み返してみました。少々古い本ですが、物理学の素人にも判り易く書かれているのはありがたい話です。 ... "「物理法則はいかにして発見されたか」を読む" を続けて読む

フッサールのデカルト的省察

先週のこのブログで「西洋哲学史(古代から中世へ)」をご紹介いたしました。

その中で、フッサールがアウグスティヌスの「真理は人間の内部に宿っている」との言葉を引用していることを、同書が批判的に述べていることに関して、私には腑に落ちない、ということを書きました。

これは少々気になりますので、フッサールのデカルト的省察を読み直してみました。(以下の引用は、世界の名著版から行っておりますが、今では岩波文庫版がお買い得です。) ... "「真理は人の心のうちに宿っている」をめぐって" を続けて読む

さまざまな最新科学技術に首を突っ込んでおります立花隆氏がノーベル賞科学者の利根川進氏にインタビューしてできた本「精神と物質」は、ちょっと古いのですが、なかなか面白い内容を含んでいます。文春文庫の定価691円は、お買い得、といえるのではないでしょうか。 ... "利根川進×立花隆の「精神と物質」を読む" を続けて読む

先日本屋をのぞきましたら、「西洋哲学史(古代から中世へ)」という本が平積みになっていましたので、思わず買ってしまいました。このブログでも、哲学的な考察をいくつか進めていますから、やはり気になりますよね、こういう本は。 ... "「西洋哲学史――古代から中世へ」を読む" を続けて読む

少し前に、虚数時間の物理学は量子力学にも福音となるのではないか、などと書きましたが、私、実は量子力学について、あまり良く理解していないのですね。

で、これでは少々困る、ということで、素人にもわかりやすそうな、岩波新書版の量子力学入門を読んでみました。 ... "「量子力学入門」を読む (「人間原理」、ですかぁ)" を続けて読む

実は、、、近所の新星堂をのぞいたら、涼宮ハルヒの憂鬱 Vol. 1Vol. 3があるではありませんか。Vol. 3は最近出たはずですが、Vol. 1は初回限定版ではない様子。これも最近重版したのでしょうかね。それにしても、某地方都市のアニメイトにない奴が、近所の新星堂に置いてあるとは、、、ちなみに、新星堂にはVol. 2も置いてありました。ハルヒ、まだ鑑賞していない人は、ご近所の新星堂に走ろう!!って、どこにもあるとは限りませんが、、、 ... "虚数時間の物理学:補足" を続けて読む

人間の精神は人工的に作りえるか、との問いに対して多くの哲学者が「NO」と応えているのですが、私はできる、とみています。これは、近年になって脳の働きの解明が進んでいる一方で、何の超自然的現象も、そこには見出されていない、という理由によります。 ... "「脳神経科学イラストレイテッド」を読む" を続けて読む

今朝の朝日新聞書評面に、珍しく、岩波文庫版のアインシュタイン著相対性理論の紹介がされていました。今年は相対性理論100周年、なのですね。思えばこの100年間、いろいろなことがあったものです。ま、100年もあれば、当然のこと、かも知れませんが、、、 ... "アインシュタインの「相対性理論」を読む" を続けて読む

本日は、意識とはなにか ―〈私〉を生成する脳をご紹介いたしましょう。この本、ダウンロードもできるのですね。私は印刷された本を読んだのですが、世の中、徐々に変化している様子です。 ... "クオリアは怪しげ? 「意識とは何か」を読む" を続けて読む

前回のこのブログでは、電磁場の4元ベクトル表示についてご説明いたしました。まあ、これ、別に虚数時間でなくても成立する話なのでして、本日のお話も、時間が実数であろうと虚数であろうと成立する話である、ということを事前にお断りしておきます。 ... "虚数時間の物理学、番外編: 電流の作る磁場" を続けて読む

このブログでは、虚数時間の物理学を長々と続けてきましたが、一応、昨日を持ちまして、時間は虚数的に振舞うという一点のみをニュートン力学に追加することで、マクスウェルの方程式とニュートン力学の矛盾は解消する、というところまでたどり着きました。 ... "デカルト、再び。「デカルト入門」を読む" を続けて読む

虚数時間の物理学、いよいよ電磁界に入ります。以下、ファインマン物理学IIIおよびIVに準拠し、ファインマンの扱っている実数時間を虚数時間に書き直す形で、虚数時間の電磁界につき論を進めることといたしましょう。

... "虚数時間の電磁気学" を続けて読む

前回議論いたしました虚数時間の物理学の続きです。この物理学は、現在の物理学教育の流儀とは少々異なり、ミンコフスキー流の時空概念を一歩進め、時間は虚数的に振舞うという前提の上に物理学を構築しようという試みです。 ... "虚数時間の物理学―4元速度と運動量―" を続けて読む

このブログでは、少し前から、「オブジェクト指向の哲学」なるものを構築しようと色々と考えてみたり、書物に当たったりしておりましたが、日曜日のこのブログブリタニカ草稿を読みまして、どうやら現象学についても大体のところがわかりました。 ... "客観に関する考察" を続けて読む

昨日に引き続き、フッサールの「ブリタニカ草稿」を読んでいます。

昨日のこのブログに書きましたように、心理学なら、20世紀初頭のフッサールの時代ならさておき、脳科学の発達した今時なら、もう少し気の利いたアプローチもあるだろうが、との思いも強く、あまり期待しないで読んだことは事実です。そうは言っても、現在の思想界に大きな影響力を及ぼしているフッサールですから、きちんと押さえておく必要性は感じているのですね。 ... "フッサールの「ブリタニカ草稿」を読む(その2)" を続けて読む

先日神保町に出かけた折に買い求めた本の一冊に、フッサール著「ブリタニカ草稿」がありました。まったく最近の文庫本は、何から何まであるのですね。ま、文庫にしてはちょっと高いのが難点ですが。 ... "フッサール「ブリタニカ草稿」に思うこと" を続けて読む

昨日神保町をうろついて購入いたしました本のご紹介(その2)は、新田義弘著「現象学と解釈学」です。新田氏が雑誌等に発表いたしました論文を集めましたこの本は、お値段税別1,500円と、ちくま学芸文庫という文庫本にしては少々高めですが、本年8月10日の刊行と、非常に新しいのがうれしいところです。 ... "「現象学と解釈学」を読む" を続けて読む

長い夏期休暇も中盤となりました本日、10時ごろには相場の行方も見えてきましたし、天気も悪い、ということで、神保町を散策してまいりました。本日は、買い求めました本の一冊、速攻で読破いたしました「物理世界のなかの心――心身問題と心的因果」をご紹介いたしましょう。 ... "「物理世界のなかの心」を読む" を続けて読む

先日のブログで、時間は虚数と考えるべきではないか、ということと、この考え方は古くミンコフスキーによって提案されており、これを無視する現在の物理学(業界?)は、少々おかしいのではなかろうか、などといった疑惑を提示いたしました。 ... "「相対性理論の考え方」を読む" を続けて読む

以前のこのブログで、フッサールは、彼が現象学を深めた時期に大論争を呼んだ相対性理論について何も言及していない、ということを書きました。本日はまずこの点につきまして、訂正いたします。 ... "フッサールの「諸学の危機」と相対性理論" を続けて読む

客観に関するフッサールの再定義から、以前のブログでフッサールの書かなかったこと、として相対性理論に言及した関係で、虚数時間に話が飛んでしまいました。でも、今朝方書きましたブログで、こちらは一旦手仕舞いといたしまして、話を本筋に戻すことといたします。 ... "「コンピュータと認知を理解する」再読です" を続けて読む

時空の虚実について、考察を続けましょう。

時間を虚数であると仮定すると特殊相対性理論は不要になる、というお話を前回しましたが、これにつきまして、きちんと解説をしておきましょう。 ... "時空の虚実、ファインマン vs パウリ???" を続けて読む

昨夜遅くまで、西研さんの哲学的思考を読んでいて今朝は寝坊してしまいました。

日曜日のこのブログで、フッサールのデカルト的省察をご紹介し、フッサールによる客観の再定義について書いたのですが、先週のこのブログで少々否定的に紹介してしまいました。西研さんも、そういえば何か書いていたなあ、ということに思い当たり、読み直してみたという訳です。 ... "西研氏とフッサールの微妙な違い" を続けて読む

以前のこのブログで「現象学は客観を否定してしまった」、「客観という用語を再定義しなくてはならない」、などと書いてしまいましたが、現象学の創始者、フッサールは、客観という言葉を再定義して使っている、ということに気付きましたので、本日はこのお話をいたしましょう。 ... "デカルト的省察におけるフッサールの客観再定義" を続けて読む

今朝方「コギトに帰れ」などと書いたためか、ちょっと気になって「よみがえれ、哲学」を読み返しました。現象学者、竹田青嗣、西研両氏の対談形式のこの本は、お買い得NHKブックスの本体価格1,120円となっております。 ... "現象学者の恨み節?「よみがえれ、哲学」を読む" を続けて読む

かつて現象学盛んなりし頃、「コギトに帰れ」などということが盛んに言われたものですが、ここは「デカルトに帰れ」と言うべきだったのではないだろうか、などと、最近考えております。何しろコギトはデカルトの思想のごく一部。デカルトは、当時一線級の自然科学者で、座標幾何学の創始者であるばかりか、人体機械論を唱え、あっさり日和ってしまったものの、ガリレオと同時代にして地動説を支持していたのですね。 ... "うぬぼれる脳、を読む" を続けて読む

このところ書く方に専念しているようなこのブログですけど、たまには読むこともいたしましょう。

というわけで取り出だします一冊は無意識の脳自己意識の脳。アントニオ・R・ダマシオ著、田中三彦訳で講談社から出ておりますこの本は、412ページと厚めの本でして、お値段のほうも2,800円と少々張りますが、2003年の出版と比較的新しく、最近の脳科学の進歩について、ある程度フォローしたものとなっております。 ... "“無意識の脳・自己意識の脳”を読む" を続けて読む

先週のこのブログに掲載いたしましたオブジェクト指向の哲学ですが、あまりにも短い文章に内容を詰め込みすぎたため、非常にわかりにくい、誤解を招きやすいものであったように思われます。そこで、最初の部分を、以下にご紹介いたしますように、書き直してみました。 ... "オブジェクト指向の哲学(改版その1)" を続けて読む

ライブドア、村上ファンドに司直の手が伸びたことに続き、日銀総裁の村上ファンド出資問題を巡って、本日もニュースが出ております。これに絡んで、金儲けを第一に考えることの是非に関しては、日本人の間にも意見の対立がみられます。

私は、金儲けを考えることは当然である、との立場でして、でなくちゃこんなブログも書いちゃあおられません。そんな折、書棚の肥やしとなっておりました、マックス・ヴェーバーとアジアの近代化(富永健一著:講談社学術文庫1339)を読んでおりましたら、興味深い一節がありましたので、本日はこれをご紹介いたします。 ... "日本人が獲得し損なった資本主義の精神、とは" を続けて読む

ジョン・R・サール著「MiND/マインド/心の哲学」を読むことといたします。サール氏は、「意識する機械はできない」とするのですが、私は意識する機械はできると考えており、本稿では、サール氏の主張に反論を加えることといたします。 ... "マインド――心の哲学――を読む" を続けて読む

ホリエモンに続き村上氏の事情聴取と、マーケットの新しい動きに絡んで、倫理の問題を考えざるを得ない状況が続いています。でも、金儲けはけしからん、などといわれてしまいますと、そもそも株式投資など倫理に反する行為、金利を取ることを禁止するイスラムの掟などよりよほど厳しい倫理基準になってしまうのですが、いくらなんでもこれはないでしょう。 ... "美学の在処 ――倫理、とは――" を続けて読む

以前のブログで、国家の品格をご紹介したのですが、倫理に論理を求めない藤原氏の論調に、少々苦言を呈してしまいました。子供に人の道を教えるに、理由など説明していられないのは確か、なのですが、日本的流儀を世界の人々に教えるためには、論理もやはり必要、などと書いてしまったのですね。

最近、野矢茂樹著ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む(ちくま学芸文庫)、を読んでおりましたら、この論理の塊のようなヴィトゲンシュタイン大先生も、倫理に論理は似合わない、なんてことを言っておられるのですね。上にリンクを張りました本ですと、p287のあたりです。 ... "国家の品格、ヴィトゲンシュタイン的には論理的!?" を続けて読む

ホームページにおいてあります実験的小説レイヤ7は、ヒトと同様な精神的働きをする機械が活躍するお話です。

ヒトの精神的活動は、現在のところ、ニューラルネットワーク上で行われている情報処理活動によるものと考えられており、ニューラルネットワークの動作も、化学反応で説明が付きそうな状況です。つまり、ヒトの精神活動は自然現象であり、これと同等な働きをする装置を人工的に作り出すことも可能である、と考えるのが妥当なのですね。 ... "レイヤ7の思想" を続けて読む

最近、リオタールのポスト・モダンの条件を読み返しています。これ、原書の出版は1979年と、大昔なのですが、今日問題になっている文明の衝突、この問題を考える際に、避けて通れない本ではないかと思うのですね。 ... "ポスト・モダンの条件を読んで" を続けて読む

異様に寒い一日となりました昨日、こんな日には、暖かい部屋に引きこもって本でも読むのが一番と、寒い中、書店に出かけて買い求めました一冊は、多文化世界。岩波新書の本体定価700円はお買い得です。 ... "理想、求めて抑圧される、人間性" を続けて読む

人の精神的活動は、今日では、大脳にありますニューラルネットワークの働きで説明され、たましい、などの超自然的な存在が物理的作用を行っている可能性は否定されています。

ニューラルネットワーク、情報処理を行う、計算機のような装置なのですが、相違点もかなりあります。このニューラルネットワーク、140億ほどのニューロンが、それぞれ千前後のシナプスにより他のニューロンと接合しており、ほぼ同時並列に情報処理を行っています。 ... "正義と倫理の問題。自然現象、なんだけど、、、" を続けて読む

お正月のこのブログで、デカルトの言葉、エゴ・コギト・エルゴ・スム(我思う故に我あり)がトートロジー(循環論理)である、なんて言い切ってしまいましたが、これは少々デカルトさんに失礼な物言いであったかもしれません。そこで、本日は、少々言葉を補っておくことにいたします。 ... "コギトに関する補論(デカルトさん、ゴメン)" を続けて読む

4年ほど前、鉄道で使い古しの枕木が手に入りまして、私は庭に花壇をこしらえることにしました。花壇を作るといっても、普通の花壇では面白くない。謎が一杯の、世界で一つだけの花壇をこしらえようと、相当に頭をひねったわけですね。 ... "千角形、デカルトよりも多少賢くなる、かも、、、" を続けて読む

昨日に引き続き、哲学的考察を続けます。昨日は、少々先を急ぎすぎましたので、本日は、少し後戻りしたところから始めます。場所的には、4の後あたりに挿入することが妥当か、と思いますので、番号を5から始めることにいたしましょう。 ... "哲学に関するたたき台、その2" を続けて読む

正月というのは、考える時間も十分取れるありがたい時期ですので、このあたりで、これまでこのブログで議論してきた哲学的ことがらに関して、一旦まとめを行っておくのも、良いことではないかと思います。そこで、マーケットがお休みの間は、しばし、哲学論議を進めましょう。 ... "哲学に関するたたき台" を続けて読む

ダヴィンチ・コードという小説()や映画が話題になりました。この話、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品に、当時のカトリック教会を批判する内容が含まれている、一種の暗号である、という仮説をベースとしたお話です。これに関しては以前書きましたのでそちらをご参照ください。 ... "デカルトの暗号" を続けて読む

ぽかぽか陽気の日曜は、窓を開けて、ごろりと横になって本を読む、幸せなひと時です。

取り出だしましたる書物はデカルト著「方法序説/省察」。白水社イデー選書のこの一冊、デカルトの本が文庫本だけ、というのはちと寂しいと、書棚の飾りに購入したのですが、読んでみると、哲学書らしからぬ、なかなかこなれた翻訳です。あ、そうそう、訳者は三宅、小池、所の三氏。東大文学部の方ですね。訳者前書きの、ぷんぷんと、怒ったような感じもなかなか好感がもたれます。 ... "デカルトと、目玉焼きに関する省察" を続けて読む

読書の秋、たけなわとなりました。

最近、暇ができるとデリダを読んでいるのですが、デリダがらみで、見逃せない一冊があることに気付き、早速神保町に出向いて買ってきましたのが、表題の一冊です。 ... "テロルの時代と哲学の使命、楽しみですね" を続けて読む

土曜日のNHKスペシャル(リンク切れ)は、サイボーグ技術が人類を変えると題しまして、最近の脳科学の応用面での進歩を立花隆氏がレポートしていました。で、最後に倫理問題に言及です。(このリンク、最新の番組に張られていますね。これではじきに参照ができなくなってしまいます。NHKには、もう少し、番組とネットの融合に配慮していただきたいものです)(追記:アーカイブはここ(こちらもリンク切れ)です。こういうリンクの張り方も少々問題ですが、仕方ありません。) ... "脳科学の進歩と倫理の問題" を続けて読む

このところ、閑をみてはデリダの「エクリチュールと差異」を読んでいるのですが、「VII フロイトとエクリチュールの舞台」、なんか面白い。

まあ、一人で面白がっていてもいけませんので、ちょっと解説しておきましょう。 ... "マジックメモに関する奇妙な議論" を続けて読む

最近、出張が多く、生活時間が不規則になってしまいました。で、このブログもお休みが多かったのですが、電車に乗っている間は閑、というわけで、いろいろと本を読んでいます。で、最近読み始めたデリダの「エクリチュールと差異」少々面白いので、一部御紹介します。 ... "デカルトのコギト" を続けて読む

哲学少女夕映(ゆえ)の名前の由来ではないかと、私が密かに推測しておりますデカルトの言葉、我思うゆえに我あり、は、現在の哲学では大事な概念です。名付け親は哲学者のおじ様でしょうね。

で、この思う我、ですけど、全てを疑っても、疑う自分の存在を否定することはできない、というきわめて論理的な疑う主体としての我、でして、具体的には自らの意識、ということになります。 ... "ネギま!の哲学、その5。意識はホームページ" を続けて読む

ネギまの哲学、続けます。

この漫画で、一つ面白いシチュエーションが、ちうこと長谷川千雨と、その他の人たちとの認識の違い、です。ねぎ先生他の主役級の登場人物が生きる世界は、魔法使いの世界、まほら学園のローカルな世界であるのに対し、ちうの世界はテレビ的現実世界、なのですね。だから、ちう、世界樹の存在に、なぜレポータが押し寄せない、と不思議に感じているわけです。 ... "ネギま!の哲学、その4。ローカル? それともグローバル?" を続けて読む

ゆえっちの領域に迫るネギま!の哲学、先週に続いて第3弾、です。

先週は、モノには2種類ある、というお話をしました。有体物と無体物。ネギま!の例でいえば、インクが付着した紙の綴じられたモノ、つまり物理的なコミック本としてのネギま!11巻と、そこに描かれた大勢のキャラクタと彼らが織りなすネギま!の物語としてのネギま!11巻です。 ... "ネギま!の哲学、その3。デカルトの神様" を続けて読む

本日は水曜日、マガジンの発売日です。つまり、ネギま!が読める、有難~い日、なのですね。先週休載でしたので、餓えてます。

さて、物語はエヴァンジェリン対刹那の壮絶な戦い、というよりもエヴァのねちねちとしたイジメが続いています。で、私の先週の読みは、エヴァ、刹那にバーサーカーの術をかけるというものでしたが、これは大外れ。両者リング中央で見合ったまま、幻想空間でのバトルに突入いたしました。 ... "教科書通りの相場、ネギまも交えて反省会です" を続けて読む

世の中には科学的な事実しか存在しない、と考えている人が意外と多いことに驚かされます。(あ、もちろん、魔法は現実にあるのだ、なんて主張するんじゃありませんから、念のため。)科学的人々には、ネギま!を顕微鏡で読むことをお勧めしたい、ということなのですね。 ... "顕微鏡で読む、ネギま!" を続けて読む

先週の新聞で、自民党が憲法の試案を作成との記事を読みました。その前文に、日本が多様な文化を受け入れる「和」を重んじる国家であるとの規定がありました。

そのことは正しいと思いますが、自民党の「和」には、ちと不信感も伴います。天下りや談合を肯定する、ムラ社会を目指すとの印象を受けてしまうのですね。 ... "「和」について考える。あるいは「和の峻別」について" を続けて読む

都市化の流れは止まるところを知らず、日本中、似たような光景になってしまいました。地方に住んでいても、マクドに行きたい人がいる。需要があれば商機がある。どんな田舎にも、マクドナルドにセブンイレブン、その他の全国チェーンが展開する。テレビをつければ、どんな田舎でも似たような番組が流れているのですが、まあ、そのくだらなさを脇に置いて語るなら、これは悪い話ではありません。 ... "都市化した世界を生きるための「美学」" を続けて読む

JR西日本の脱線事故に関する報道が連日なされていますけど、文字通り、常軌を逸した出来事、としか言いようがありません。

高速でカーブに突っ込んだ運転手、悪いにゃ違いないがまともな人、そんな印象さえ受けるほどの、JR西日本のお粗末さ加減でして、この運転手、責任転嫁の企業風土の犠牲者、なのですね。 ... "常識? それとも非常識?" を続けて読む

レイヤ7」は、自作のSFなんですけど、これ、「悲しきネット」で議論した社会関係とその根底にある哲学を更に詰めるための、ある種の実験的小説なのですね。(まあ、エンタテイメント性にも配慮しましたが、、、)

で、本日は、その解説を、野暮を承知でやってみましょう。 ... "レイヤ7で行っている実験は、、、" を続けて読む

これ、ひょっとすると、混乱を避けるための一つの知恵かもしれません。

逆の考え、みんなが自分と同じように考える、ということなのですけど、どうも、これが、ネットの混乱をはじめ、およそあらゆる世界の混乱の原因かもしれません。 ... "みんなが違うことを考えている、と考えること" を続けて読む

竹林の七賢人とか、人里はなれたところで思索にふける、なんてパターンが昔からありまして、現在でも、象牙の塔、とか、まあ、世間と一線を画すというのが知的活動の一つのあり方。

もちろんこれは間違ってはいない。雑音、考え事の邪魔になりますからね。でもこれが、社会と思想の関わりの基本になってしまうと、何のための思索か、ということになる。 ... "牙剥く知性と微笑む知性" を続けて読む

まず、感性、ですけど、これは、物事に感じる能力でして、感覚器官の刺激をその人なりに受け止める能力という意味が一つ、こちらは、肯定的に捉えられているものでして、詩人や芸術家には特に必要ですね。 ... "感性と感情の違いを意識すること、これ、大事ですね" を続けて読む

西研さんの「哲学的思考」、まだしつこく読んでいます。この本、最後の方で、現象学的に社会を考えることをテーマにするのですが、やはり私には違和感が、どうしても残るのですね。もっと良い道がありそう。

と、いう訳で、そのアプローチを、ちょっと考えてみましょう。 ... "隣は何をする人ぞ、、、哲学から社会学へ" を続けて読む

ワイオミング州、長方形なのに、北の州境が南の州境より短い、なんて話を先日書きましたけど、正確なことを言えば、州境、直線ではない。上下方向のゆがみは無視する、二次元世界の場合も、そうなのですね。

球形をしたものを切るとき、二種類の切り方をします。 ... "地球の切り方、二通り" を続けて読む

最近、西研さんの「哲学的思考」読み返しているのですが、この方、色々な考えがある、という相対主義に批判的なんですね。で、本日は相対主義について考えて見ましょう。 ... "違いを認めることと、そんな奴知らん、別の話です。" を続けて読む

血液型を取り上げた無責任なテレビ番組が非難されています。血液型と性格には、なんら関係がない、というのが今日の定説、でも、これらの番組では、特定の血液型に対して、マイナスイメージを与える。で、日本人に多いA型とO型は悪く言わず、B,ABが悪いというのですね。その結果、学校でいじめの原因になる、等の問題も生じているとか。 ... "違いを大切にする、ということ" を続けて読む

以前にもこの日記に書いたことがありますけど、昨日も、夕方の新幹線から見た夕日、眩しかったですねえ。これは、大気が澄み切っていたから。台風27号崩れの低気圧、そこら中で猛威をふるいましたけど、良いこともしてくれる。南太平洋の澄み切った空気、日本に届けてくれたのですね。 ... "昨日は大気の澄み切った日" を続けて読む

客観的、なんてコトバ、絶対的な意味合いを持つから使っちゃイカン、な~んてことを自作SF小説「レイヤ7」に書いちゃいましたけど、このコトバ、よく考えてみると含蓄がある。「客観」に対応するコトバは「主観」。 ... "客観というコトバ、含蓄がありますねえ、、、" を続けて読む

昨日の続きですが、ブッダとそのダンマで目から鱗の部分がこれ、仏教といえば輪廻転生、人はいろいろなものに生まれ変わる、と。

アンベードカルのこの本で、仏陀が言わんとしたことは、人は死ねばその構成要素に分解するが、構成要素自体は不滅で、他のモノとして永遠に地上にあり続ける、と。 ... "(アンベードカルによる)ブッダのタマシイ不在輪廻論" を続けて読む

インドでは今なおカースト制が根強く残っているのですが、それを推し進めたのはバラモン、ヒンドゥー教の母体ですね。ところがお釈迦様の説いた教えは平等が原則、合理性に根ざし、慈悲の心を重んじて平和を願い、清く正しく生きることを奨めます。 ... "ブッダとそのダンマ(光文社新書)、お奨めです" を続けて読む

ライブドアの堀江社長、一部のヒト達には、そのラフなスタイルが嫌われています。さすがに宮城県知事を訪問したときはスーツ姿でしたけど、普段は黒いシャツ姿、公の場で、コレはないでしょう、と言われるのですね。

今の日本の社会、公の世界での標準的なスタイルは地味な背広にネクタイ、どぶねずみ、とも称される、そんな格好で応対しなければ相手に失礼、なんて常識が存在するのですね。でも、よく考えると、合理的理由はない。 ... "ネクタイは部族のシンボル。雑感:ライブドアvs楽天" を続けて読む

楽天ライブドアのヤフーファイナンスボード、面白いですね。な~んてことを言っているとぶっ飛ばされそうだけど、楽天のボード、どうやらライブドアの信者が紛れ込んでいて、かき回している様子。ネットコミュニケーションの研究者としては、見逃せない事例ですね。 ... "ダイバーシティ(多様性)の時代に、、、プロ野球雑感" を続けて読む

マルクスは、初期の著作「経済学、哲学草稿」の中で「類性(最近の用語では「類的本質」)からの疎外」という言葉を多用します。この「疎外」という言葉は、その後広く使われるのですが、一般的に使われる意味とマルクスが同書の中で伝えんとした意味とは、微妙に異なるように思われます。

普通に「疎外」といえば、社会や集団から押し出されて孤独になるというような意味。一般的な状況としては、都会的な人間関係の中で、農村的な共同体の親密な人間関係が失われ、孤独になる。そんな文脈で使われることが多いようです。 ... "マルクスの「類性」と唯物論" を続けて読む

エキサイトにこさえたブログ、インクのしみの呟き(このブログは近日中に消去します)、ですけど、これまでこの日記(これもやはりブログ、なんですね)で展開してきた、哲学的考察の部分をまとめて行こう、というのが基本的考え、でもそれに集中してしまうと、こちらでやっていた考察、これが進みません。 ... "梗概;インクのしみの呟き" を続けて読む

漫才ブームは、とおの昔に過ぎ去りましたが、その中で、大阪人の性格を捉えた一つのギャグ、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」は、時代を超えて生き残っているようです。

この言葉、一つの真実でして、他人と同じように行動していれば、さしあたり安全、なんですね。だから世の中の動きに目を配り、他人の考え、行動をしっかり押え、コレに合わせる、そんな生き方は、間違いのない、平穏に人生を送る、賢いやり方ではあるのです。 ... "自律と適応、自分探しのキーワードかも" を続けて読む

さて、今の諸宗教の問題点、それは、絶対正しい、と主張すること。所詮は有限な脳細胞しか持たない、ヒトの考えること、間違いをしでかす可能性は、常にあるのですね。というよりも、間違いのないヒトの方が珍しい。多分、そんなヒトはいない。 ... "さて、今の諸宗教の問題点は" を続けて読む

宗教は地域性といいますか、民族固有のモノがありまして、国が違うと、信じる神が違うのですね。だからややこしい問題になる。

でも、ほとんどの民族が、何らかの形で、神と関わっているのですね。信仰心が薄いといわれている日本人にしたところで、初詣はするし、身内のものが亡くなればお坊さんを呼んでお経を上げてもらう。それにかなりのお金を使っているわけでして、コレは、単なる体裁やレジャーの一種ではないはず。何かの効果を期待しているヒトも多いのでしょう。
... "神さま、それほど奇抜な概念でもありません" を続けて読む

まず、物理学の対象となるような神は、これまでの所、見出されていません。つまり、物体に神秘的な力が働いて、物理学の法則に反した動きをする、なんて現象は、これまでの所、観測されていないわけですね。

生命の重さ、なんてモノを測ろうとしたことはあるのですが、生命にも、神秘的なものは何もなさそうであるというのが、コレまでの自然科学の教えるところ。精神も同じでして、ニューラルネットのインパルスで説明できそうなのですね。 ... "宗教の問題、コレは難しいですね" を続けて読む

自然科学の観点から漫画を語れば、そこにあるものは紙とインクしかありません。インクの形は議論できるでしょうけど、物語の部分は自然科学の対象外です。

でも、漫画を買うヒト達は、紙やインクを買うわけではない。お気に入りの漫画の描かれたコミック本や雑誌を買うのですね。 ... "実は、意味のあるのは、物語の部分でして、、、" を続けて読む

さて、文化の対立、一番深刻なのが宗教の問題です。

で、この宗教という奴、一見、自然科学と矛盾する部分が多い。たとえば、ヒトの意識はニューラルネットのなせる業である、なんていうと、霊魂の存在を否定する、とんでもなく、罰当たりな奴だと思われてしまいます。でも、ヒトの心の働きに、超自然的な作用を前提としなくても、それでもやはりココロはある、といえるのですね。 ... "イマジナル、、、" を続けて読む

ヒトの脳、百億前後の脳細胞(ニューロン)がありまして、互いにシナプスという結合部で他のニューロンとネットワークを形成してます。で、ヒトの精神活動という奴は、ニューラルネットワーク中の、実に複雑なインパルスの流れが作り出しているものなのですね。

これがヒトの意識、認識、の正体。この他に超自然的な要因、何もない。 ... "社会も考える。常識はヒトの意識と似たものなんですね" を続けて読む

そもそもこんなことを始めたのは、ネットの研究から、ネットの社会、新しい社会なんですね。実に興味深い。で、そこでの人間関係、かなり厳しいものがあるのですね。初期のネットでも、喧嘩で傷つくヒトが、沢山いたのです。 ... "そもそもこんなことを始めたのは、、、" を続けて読む

昨日の朝日新聞夕刊の文化欄に、ボランティアをするヒトと、助けられるヒトとの間の緊張関係について、フリーライタの渡辺さんという方が書いた面白い記事がありました。 ... "依存関係をなくした孤独な人たち" を続けて読む

この題で昔の日記に書いたことがありますけど、小学生殺人事件で、また、議論を呼びそうです。で、先手を打って、この日記でも議論しておこうと思います。 ... "なぜヒトを殺してはいけないか。小学生殺人の考察、その3" を続けて読む

先日の日記で、今日の自然科学はヒトの心をニューロンの情報処理と考え、超自然的な、タマシイとかココロなどの存在を否定していると書いたのですが、これは、物理的な作用を及ぼす存在としてのタマシイやココロの話、つまり、超自然的物体の存在は、さしあたり、前提としなくても良いということ、なのですが、でも、自然科学が全てかと言われれば、そんなことはない。 ... "自然科学で語れば漫画は紙とインク、でも違うよね" を続けて読む

米国で同性同士の結婚を認めたというニュースが少し前に話題になっていました。これ、ブッシュの支持基盤であるキリスト教右派(原理主義者?)には受け入れがたい話、でも、同性愛も認めるべきと主張する人たちもいます。これ、大統領選でも議論を呼ぶのでしょう。 ... "「正義」の危うさ" を続けて読む

イラクの捕虜虐待事件、兵士の責任を問う動きがあります。太平洋戦争後の戦犯裁判、下級兵士も責任を問われた、だから当然、米兵も責任を問われなくちゃ公平でない。

しかし、下級兵士の責任を問うこと、コレは、正当なことなのか。軍隊という組織、兵士は命令の是非など考えないように、徹底的に訓練する、どんな命令であろうと、疑わずに実行する、そんな人間を育て上げているんですね。だから、撃て、といわれれば、躊躇なく撃つ。普通のヒトがおかしいと思おうが、軍隊ではそれがアタリマエ。 ... "兵士の責任、問えるのですか?" を続けて読む

なんといいますか、際立った対照、なんですね。

ヨーロッパ、何世紀にも渡る戦乱の歴史にピリオドを打とうという動き、この文脈で振り返れば、イラクに対する米国とヨーロッパの対立も、なんとなく見えて来ようという気もいたします。 ... "ヨーロッパの統合と、イラクのアメリカ、、、" を続けて読む

ニュースを見ていたら、縞のないシマウマが生まれたという話題を紹介していました。それで思い出したこと、「こぶのないらくだ」という歌、なんですね。(このリンク、右クリックして、別画面で開くと良いですよ~) ... "シマのないシマウマ" を続けて読む

やはり、脳は情報工学をやる人には、最大の課題です。避けては通れないテーマではあります。今回の特集は、実物の脳の活動を計測する、その方法が中心になってます。生きた脳の活動も、かなり細かなところまでわかるようになってきたようですが、まだまだ全貌解明までの道は遠いですね。 ... "脳の解明、信学会誌の小特集になってますね" を続けて読む

最近の少年事件、現実感が希薄になったためと考える評論家が多く見られます。

曰く、ゲームと現実の区別が付きにくい、人工物に取り囲まれた生活で、現実と非現実との差がわからなくなっているのではないか、などと、、、 ... "現実感喪失、だから身体性志向、というのも危険な兆候" を続けて読む

「雲の形」をキーワードにウエブのサーチを掛けると、ものすごい件数ヒットします。でも私の知りたかった情報は得られませんでした。何を知りたかったかというと、普通に見られる、変化に富んだ雲の形、これ、どうやって決まっているかということ。 ... "雲の形" を続けて読む

少年犯罪が起こったりすると、社会が悪い、という意見、よく耳にします。

ま、それ、間違いじゃない。人を決めるのは遺伝と環境だけ。それ以外の要素はない。つまり、生まれたときの人を決めるものは、遺伝だけ、その後、周囲とコミュニケートする過程で脳が発達します。つまり、遺伝と環境が、その人の全ては決ってしまうのです。 ... "社会が悪い!!! って、ちょっと待てよ、、、" を続けて読む

人間の脳と同程度の機能を持つ装置「意識する機械」、を人工的に作り出す可能性について、この日記の何日分かを使って議論してきました。その結論は、数百億円の費用は掛かりそうだけど、技術的には可能である、というものです。半導体技術の進歩を考えると、この費用は急速に低下するはずで、あと何年かすると、意識する機械、経済的にも実現可能になるはずです。 ... "ヒトの価値について" を続けて読む

一つのFPGAで4000ニューロンからなる意識する機械をデザインしてみましょう。まずは、学習機能なしで、単純にニューロンとシナプス接続を再現するだけのものを。この話、ちょっと長くなりますので、本日は、規模の見積もりをしておきましょう。 ... "意識する機械、ミニ版の詳細" を続けて読む

意識する機械のニューロン、3千ロジックエレメントを持つチップに16のニューロンモジュールを設け、それぞれのモジュールが256のニューロンを担当することとしましょう。結局、500円のチップ一つが4096のニューロンの働きをすることになります。 ... "ニューロン、考え出すと面白い。今日は通信編" を続けて読む

今日は株のお話。これ、別の所に書いたものですけど、こちらにも貼り付けておきますね。ちなみに、私の持株は、3585トムスエンタテイメントと7203トヨタ、この所ちょっと下がっていますけど、トムスは日本の誇るアニメ製作会社、トヨタはご存知、日本最大の自動車会社、利益1兆円とも予想される絶好調ぶり、大いに期待してます。 ... "証券マンとアナリスト、当てになりません/ついでにニューロンの話も" を続けて読む

ちょっと前の日記を読み返して、意識する機械の話を読み返しました。で、おそらく意識する機械のためのLSIとして、FPGAと呼ばれる、ユーザがプログラムできるゲートアレー(大規模な論理回路)が適当じゃないか、なんてことを書いていますけど、最近、FPGAをちょくちょく扱っておりまして、その内容もわかってきましたので、ここでもう少し具体的に、ニューロンの作り方を議論しましょう。 ... "意識する機械を作る話の続き" を続けて読む

論理回路を設計するための道具の展示会、みなとみらいで開かれたのを見に行きました。これ、ゲートアレーという大規模集積回路を設計するためのソフトウエアの展示が多い。で、お目当てはFPGA、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレー、ユーザが自由に論理回路を組むことが出来るロジックLSIの情報集めです。 ... "昨日は横浜、そぞろ歩き、じゃないけれど" を続けて読む

人間、一つのことを考えていると、他のことになかなか気が向きません。聖徳太子は7人の話を同時に聞いた、なんていいますけど、普通、こんなこと、出来ませんよね。人間の意識、普通のコンピュータみたいな、逐次処理装置、なんですね。いろんな仕事を同時にこなす人も、よく見ると、時間を区切って別の仕事をしている、つまり、一時に行っている仕事は一つだけ。時分割、タイムシェアリング方式なんですね。 ... "意識された思考と無意識の思考" を続けて読む

暇なときにあれこれ考えていました。満員のバスに乗っている時間とかね。

これ、なかなか理解できない理由、人は、本心の所では、天動説を信じているからかもしれません。人間、地動説を頭では理解しているのですけど、実感では、太陽や月が地球の周りを回っているんですねえ。 ... "なんで潮の満ち引きが月を加速するのか、、、" を続けて読む

手の震え、制御の問題だと考えたのが、サイバネティックスの祖ノバート・ウイナーその人でありました。もちろん、手の震えは、医学の世界では研究されていたんでしょう。だけどこれを制御システムとして考えた、これは凄い着想です。 ... "手の震え、制御の問題だと考えたのが、サイバネティックスの祖" を続けて読む

昨日の日記にリンクを張った論文、AICなんて言葉が出ていますが、これ、赤池の情報量基準(クライテリア)でして、今では、統計的検定の有力な手法、世界中の研究者がこの基準を使って研究しています。 ... "AIC って、CIAじゃないよ、赤池さんの大発見" を続けて読む

まず、潮汐作用が地震のきっかけになるんじゃないか、なんてことを以前の日記に書きましたけど、これ、実際に研究されてまして、きちんと調べた結果、実際に関係があるという結論が得られていました。これは大変。満月と新月の日には、地震に対する防衛体制のチェックを習慣にしましょう。 ... "月の潮汐作用、追加をあれこれ" を続けて読む

昔、掛かってきた電話の声が小さくて、良く聞き取れないことがありました。そういう時って、ついつい、大きな声で話をするのですが、相手は私の大声を聞いて、ますます小さな声で話をするのですね。 ... "大事なのは、見えないものを見る力" を続けて読む

宇宙線というのは、宇宙のかなたから飛来する高エネルギー粒子のことでして、今のように、巨大な加速器が利用できるようになる前は、素粒子の研究に、盛んに宇宙線の観測が行われたものです。そうそう、湯川秀樹博士の予言した中間子、実在が確認されたのも宇宙線の観測でした。 ... "青空に思うこと、、、あの日見たのは宇宙線!?" を続けて読む