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価値の創出に見合う所得が大事

黒坂岳央氏の10/29付けアゴラ記事「年収1000万プレイヤーが過去最多になった理由」へのコメントです。


データ上、高額所得者が増えている。普通は稼ぐ人の数が増えることは喜ばしいはずだ。だが、その実態を見るほど、手放しで喜んで良いかわからなくなってくる。
国民全体の所得が向上して緩やかなインフレが起きる、これが一つの理想形とする声もあるが、実際には所得格差によるものだ。

所得格差が問題なのは、所得の多い人がいることではなく、所得の低い人がいること、特に、生活が困難になるほどに所得が低い人が多い時に問題になるのですね。

で、高額所得者が多いとインフレになるという問題ですが、生み出した価値に応じて取っておれば、そうそう問題が起こるわけではない。むしろ問題は、国民の所得の総額が一国全体が生み出した価値以上となった時に、インフレは加速的に進む。なにぶん、社会に出回る価値よりも、出回るお金の方が多いのですから、お金の価値が下がる、悪性のインフレになるしかないのですね。

結局のところ、生み出す価値を増加させる形で所得を増やすことは、全く問題にならないどころか、まさにそうしなくてはいけない。そうすることによって、一国のGDPが増加し、外貨を稼ぎ、様々な資源も手に入れられる。そして高額所得者が国内で消費する価値は、国内の他の生産者が供給する。ここで、緩やかなインフレになるなら、他の価値を生み出している人たちも豊かになれるのですね。

ここにきて年収1千万以上の所得者が増加したということは、従来の横並びの所得から、能力に応じた所得に我が国も変わりつつあるということでしょう。能力のある人に嫌われる職場、好まれる職場も区別されるようになった。適材適所で、日本の経済も成長に向かう。そうでなくちゃいけない。結構な話だと思いますよ。

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