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卓越性目指す努力は市民の義務

城繁幸氏の10/27付けアゴラ記事「ホリエモン動画見てる学生ってバカなの?と思ったときに読む話」へのコメントです。


「終身雇用のコストを下げる(=正社員の解雇のハードルを下げる)」
「社会保険料を引き下げる(=高齢者の社会保障をカットする+社会保険料を消費税に置き換える)」

これはこれで正しい処方箋ではあるのですが、対症療法であって、問題を根元から断つものではないでしょう。

中で引用されているshinshinohara@ShinShinohara氏の要約「富裕層は努力し才能もあったから豊かになった、貧乏なのは努力しなかったから、という論理を真に受けている若者が大変多いらしい」を見ると、若者の認識は更に進んでいるように私には思われます。

この考えは、【己が卓越性を目指して努力することは義務であるし、個人の卓越性は社会にとっての公共財である】とするロールズの考え方に近く、【徒競走も並んでゴールイン】などと本気で考えている我が国の(偽)リベラルからは、はるかに進んだ(というか、対極の)考え方でもあります。

我が国が停滞してしまった一つの原因は、1995年に始まる情報革命に乗り損なっているからで、更にその原因は、(新しい技術に関して)無能な指導者が影響力を持ち続けたからでしょう。この部分から直せというのが、ホリエモンの究極の考え方だし、多くの若者が共感を寄せるところだと思いますよ。


他の方のコメントに返信を入れておきました。

渡辺井文

天才ホリエモンが不当に逮捕されたり、
天才青色ダイオード発明者にろくな報酬が払われなかったり、
「17歳の大学生」になった「物理の天才」はトラックの運転手
ビックモータ幹部には大金が入ってたり、
とか、いろいろあるけど、若い人には頑張ってほしいです。

今の日本が良くならない原因は
クソゴミコンサルがはびこったり、
税金チューチューを排除するシステムがなかったり
多重下請けピンハネ中抜きだったり
いろいろありますが、若い人には頑張ってほしいです


瀬尾 雄三

> 天才ホリエモンが不当に逮捕されたり、
> 天才青色ダイオード発明者にろくな報酬が払われなかったり、

これで本当に損をしたのは誰かというと、ホリエモンや青色ダイオードの発明者も、そりゃ多少の損をしましたけれど、大損をしたのは日本の大多数の国民なのですね。

じつは堀江氏が狙ったのは、日本のマスメディアの改革。それがうまくいっておれば、今頃は、フジテレビが世界のメディアの頂点に立っていたかもしれないのですね。まあ、この手のことには運不運があるから、絶対とは言えないけれど、そういう可能性はあった。

ウィニーを開発した金子氏や、日亜化学の中村氏にしたところで、日本は彼らの力を生かし切ることはできなかった。本当は、この手の天才的技術者が日本で活躍しておれば、その周囲の人、特に部下が彼らの力を幾分か継承できたはずなのですね。

卓越した能力を持つ人は公共財である。これは、米国のリベラリズムの代表的人物であるJ.B.ロールズの言葉であるのですが、全くその通りなのですね。そういう人が社会におって、社会は発展し、豊かになる。大発明も、発明者だけでは何の意味もない。周りにそれを製品化する人がいて初めて意味を持つ。その意味するところは、皆が豊かになるということ。卓越した人は、社会の宝だし、大事にしなくちゃいけない。そうしてこそ、その社会に属する人々の多くが、幸せになれるというものなのですね。

1 thoughts on “卓越性目指す努力は市民の義務

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