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月探検中に発見されたモノリス

松田智氏の9/30付けアゴラ記事「『宇宙開発』に言いたい幾かのこと」へのコメントです。


1968年のクリスマスイブ、月周回軌道上のアポロ8号が月の地平線から昇る地球のカラー映像を人類に届けました。その時のアポロ宇宙飛行士の言葉がすごい。

我々は月を探索するためにここまでやってきた。しかし、最も重要な発見は地球そのものだった

これは実際その通りで、ここで人類は、地球が閉鎖系であることを納得した。ここから人類の地球環境に対する見方が一変したのですね。

バックミンスター・フラーは、1968年「宇宙船地球号操縦マニュアル」を著わし、スチュアート・ブランドはこの考えを発展させて「全地球カタログ」を同年創刊するのですね。その表紙に使われたのは前年に宇宙から撮影された地球の姿でした。

この流れにある思想は、共産主義のような、明文化されたものではない。だけどその精神は確かなもので、Back to the Natureのヒッピームーブメントを支え、アップルの創業者たちに影響を与え、今日の地球環境問題を考える一つのベースとなっている。

キューブリックの「2001年宇宙の旅」では、月面で発見された黒い石(モノリス)が人類を一つ進化した段階に進める役割を果たすと示唆されるのですが、月周回軌道で見出された地球の姿こそ、現実の世界の「モノリス」であったのかもしれません。

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