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聞く力ありすぎて優雅なる無視

屋山太郎氏(日本戦略研究フォーラム)の11/11付けアゴラ記事「岸田首相の国家観で大丈夫か」へのコメントです。


真っ先に岸田首相の責任を問わなければならない。日本の学校教育レベルの低さは何だ。これは一教師の怠慢とか不注意で済まされることではない。家に出入りの看護師さんが、「台湾」の存在を知らなかったのだ。

この文章、少々引けてしまいます。モンペ(モンスターペアレンツ)のセリフみたいでもありますけど、そもそも「家に出入りの看護師さん」は、岸田首相の在任中に小学生だったのでしょうか? この看護師さんにびっくりしたなら、「台湾の存在を国民に周知できなかった責任を、言論人の一人として痛感する」くらいのことを語ってもらいたいところです。

岸田総理にも問題なしとはしないのですが、その問題とは、一本筋が通るということがない。防衛費を国債で賄うのがまずいと言われたら、税金で賄うといい、増税眼鏡といわれたら、減税するという。岸田総理の「聞く力」は強力なのですが、この聞く力が強力過ぎて、進路が安定しないのですね。その結果、優柔不断、右往左往、無為無策という印象を与える。これは、岸田総理が損をしている部分で、この損は、支持率の低下に現れている。

とはいえ、ひょっとするとこの特性が、経済政策には有利に働く可能性がある。「無為無策」を良く言えば「無策の策」でして、「ビナインネグレクト(優雅なる無視)」とも言われるこの作戦は、為替が有利な形に変化しているときの最上の一手なのですね。つまり、円安がすべてを解決してくれるなら、円安傾向の今、優柔不断に徹することこそ日本の国益を守る道なのですね。

このキシダノミクスは、ひょっとするとアベノミクスを凌駕する、歴史的大成功を収めるかもしれません。まあ、今、これを言ってしまうのは気が早すぎるのかもしれませんけど。

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