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砂漠の太陽光発電という解も

田中雄三氏の12/14付けアゴラ記事「温室効果ガス排出量の目標達成は困難⑤」へのコメントです。


変動性再生可能エネルギー(VRE)発電で世界のエネルギー需要を賄おうという夢のような話は、以前からいくつか語られております。

その簡単な話は、砂漠で太陽光発電をやろうというもので、砂漠ですから年中晴れっぱなし。太陽光発電にこれほど適したところはありません。サハラ砂漠の1%少々で太陽光発電すれば世界の電力エネルギーが賄える、なんて話もありました。

発電量の変動や電力需要の変動に対応するためには、サハラ砂漠以外にもゴビ砂漠や米国の砂漠でも太陽光発電を行い、これらと需要地を超電導ケーブルで結び合わせればよいと。まあ、ベーリング海峡の両側には米国とロシアが控えており、これらがケーブルを切断しない保証がないというところが少々問題ではあるのですが。

サハラ砂漠の1%なら、たいした面積でもないように思われるかもしれませんけど、サハラ砂漠の面積は日本の国土の25倍程ですから、その1%は日本全土の1/4ほどの面積になるのですね。これをカバーする太陽電池をどのようにして作るかといえば、まず、小さな規模で発電して、そのエネルギーでシリコンを作り、これから太陽電池を作る。そうすれば、鼠算的に太陽光発電容量が増加する、なんてこともけっこう本気で語られておりました。ロボットがロボットを作る、というような話ですね。

まあ、こういう話が本気で語られた時代もあったし、これに電力会社が危機感を抱いて太陽光発電を敵視したのではないか、等とも言われておりました。でも、こんなうまい話、そう簡単にいくわけがない。コストを考えなくてはいけないし、砂漠には砂嵐もあります。ゲリラだっているかもしれない。世界をカバーする給電網ができるなら、核融合や安全な原発がこれを利用する方が良さそうな気も致します。まあ、解がないわけではない、という安全パイ程度に、この手のお話は心得ておくのが良いのではないかと思いますね。

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