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不人気総理が導く日本の幸運

アゴラ編集部の11/21付けアゴラ記事「アルゼンチンで極右の新大統領が爆誕:日本の未来の姿か?」へのコメントです。


似たようなことは、小泉政権がおこなったし、安倍政権の行ったことでもあります。まあ、ずっとマイルドなやり方でしたが、それはアルゼンチンほどひどくはなかったからです。

小泉さんの場合は、「自民党をぶっ壊す」などと、ミレイさんと似たようなことを語っておられました。実際やったことは、既得権益の解消だし、バブルの崩壊で実質的には破綻したにもかかわらず、形式上は存続していた企業群の整理だったのですね。この手の企業も、存続している以上は立派な企業で、経営陣には少なからぬ給与が支払われておりました。

安倍さんの場合は、極端な円高によって進んだ空洞化を食い止めたこと。この時代、貿易収支がとめどもなく赤字化していたのですね。円高は、現預金を積み上げたリタイア層にはおいしいのですが、国内の雇用が失われて現役層にはダメージとなる。現に電機産業は次々と苦境に陥ったもので、民主党政権が終わった時、松下まで往かなくてよかった、などとの言葉も聞かれたものです。

労働組合や業界団体、既得権益集団などが力を持つと、価値を生み出す以上に価値が消尽される。家計でも、稼ぐ以上に使っていれば、貯金はなくなるし借金の山ができてしまう。でも、使うのは美味だし、働くのは厳しい。ポピュリスト政治家がリーダーシップをとるとアルゼンチン化して、最後には荒療治が必要になる。

今の日本は、幸か不幸か、ポピュリストの正反対みたいな(つまり、国民には全然人気がない)岸田総理が我が国を導いている。この幸運をかみしめて、日本再生の道を邪魔しないようにすることが、日本国民の責務だと思いますよ。

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