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戦うべき相手は「権威主義」

高橋克己氏の1/11付けアゴラ記事「保守主義の手法は既存を維持しながらの改革」へのコメントです。


「保守対リベラル」という対立の構図と似たものに「権威主義対自由主義」という対立があり、今日の国際社会で問題になっている対立は、後者で考えると分かりやすい。つまり、権威主義である北朝鮮、中国、ロシアと、西側の自由主義諸国とが対立している、という構図ですね。

ここで注意しなくてはいけないことは、我が国が権威主義の側に傾くことには警戒しなくてはいけないということ。そんなことになりますと、世界を敵に回しかねない。空港というシステムは、海外との接点でもあるだけに、注意が必要なところです。

今回の事故の場合、権威主義に陥りがちなのが国交省なり、空港の管理運営側で、空港の設備、システムには問題がなく、ヒューマンエラーなり、航空機の欠陥による事故である、という方向へのバイアスがかからないように注意しなくてはいけないのですね。

これは、以前からの航空機事故でも良くあったことなのですが、権威サイドとしては、事故原因をヒューマンエラーに誘導したがる傾向があるのですね。しかし、人は必ずいつかミスを犯す。ヒューマンエラーも事故原因の一つではあろうけれど、これで片づけていては事故は無くならない。システムサイドでのフェール・セーフなりフール・プルーフの備えが大事なのですね。

で、今回問題になったのが、一つは地上レーダの監視システムだけど、これを管制官が見落としていたというヒューマンエラーとするか、気付かれにくい警報というシステムの問題とみなすかが一つ。もう一つは、停止線灯がなかったという問題で、こちらはシステムの問題というしかない。権威主義にとらわれず、これらをまずきちんと整備することが、事故再発防止の第一歩だし、我が国の事故対策が世界から尊敬されるカギだと思います。

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