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昔ニッポン、いま米国、ですよ

岡本裕明氏の4/25付けアゴラ記事「トランプ氏の円安大惨事論:ドル独歩高を懸念する前大統領」へのコメントです。


そのトランプ氏が会談したその日に足元で進む円安について「大惨事だ」と自身のSNS、トゥルースソーシャルに投稿しました。大惨事、つまり、円安=ドル高⇒アメリカの輸出競争力低下⇒国内空洞化を懸念するのでしょう。この懸念は私は正しいと思っています。

トランプ氏の目に見えるのは、トラストベルトの惨状で、つまりは、80年代前半までの日米貿易戦争のイメージが尾を引いているのでしょう。だけど、円高の時代が長く続いたにもかかわらず、トラストベルトは全然復活しない。敵は東京にはあらず、敵は北京にあり、だったのですね。だから円安に文句を言っても始まりません。

そもそもドルの独歩高の原因は、米国経済が一人好調を続けていることで、そのけん引役はGAFAに代表される情報通信サービスであり、おまけに次にはAIというホープが控えている。電機機器や自動車産業で絶好調だったかつての日本の立場に、今日の米国があるのですね。

もう一つ、1985年のプラザ合意に始まる行き過ぎた円高の結果最も恩恵を被ったのは中国で、ドル建てGDPは1980年の$303Bから1990年の$397B、2000年の$1,206B、2010年の$6,034B、2020年の$14,863Bと、1990年以降驚くべき急成長を見せた。円高で衰えた日本経済の代わりを中国経済が務めてしまったのですね。https://ecodb.net/country/CN/imf_gdp.html

その結果が、世界を覆う厄災の一つである中国リスクなのですが、これで良いのか、とトランプ氏にはきちんと伝えておかなくてはいけない。麻生氏は、これには少々不適任だったような気がします。この方、経済に強いかと思っていたのですが、そもそもリーマンショックに対する初動に失敗したのが麻生政権だったのですね。人は見かけによりません。ここは注意してかかるべきところです。

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