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地球温暖化の福音的側面

杉山大志氏の4/5付けアゴラ記事「気候科学の第一人者リンゼンは気候危機説を否定する」へのコメントです。


地球温暖化は、じつは悪いことばかりではなく、良いこともある。その大きな影響が、より広い領域で穀物生産が可能になること。現在の人類の抱えている問題の一つが、飢餓であり、食糧生産の増大が大きな課題になっている。温暖化は、これを解決してくれるのですね。

しかし、西側先進国にとって、これは良いことばかりではない。穀倉地帯の増加は、カナダ、ロシアといった北極に近いところに広大な領土を抱える国に多く生じ、米国は逆に、温暖化によって穀物生産可能性が30%低下すると見積もられている。https://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/sinfo/result/result14/result14_30.html

ロシアの食糧生産キャパシティが5.8倍になり、米国のそれが0.7倍になる(中国は2.1倍。)これは、特に米国にとっては受け入れがたい変化であり、温暖化阻止に動くことは、米国の国益には大いにかなうこととなります。

飢餓に苦しむアフリカの人たちには、地球温暖化は福音となるかもしれないけれど、さしあたり、そんなことは言っておれない。これが現実の世界というものではないでしょうか。

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