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2/2木走氏へのエントリーへのコメント

2020年2月1日付け木走氏の記事2/2木走氏へのエントリーへのコメントです。(元記事


内田氏がここで使っている「知性」という言葉は、論理的思考能力を意味するようですから、「理性」という言葉を用いるのがより適切です。

人の知的能力には、論理的言語的思考能力である「理性」、直観的思考能力ないし理解力である「悟性」の二つに分類され、「知性」という言葉は、一般的には理性と悟性を合わせた人の知的能力全体を指してつかわれています。

理性と悟性の違いを指摘したのはカントで、彼の著「純粋理性批判」は、理性の問題点を種々指摘し、悟性重視の立場を打ち出しています。(光文社の古典新訳文庫版では、「悟性」の代わりに「知性」という用語を用いておりますのでご注意ください。ここでの議論は従来の岩波版などの用語を踏襲しております。)

内田氏は、元々は、理性重視に警鐘を鳴らす方であると理解しておりますが、ここにきて、イデオロギーに主導されるがごとき理性重視の立場を強めているように見えるのは残念な気がいたします。