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女性自身の7/22付けBLOGOS記事「小林氏は解任なのに…『ナチスに学べ』発言も続投の麻生大臣に再批判」へのコメント

女性自身の7/22付けBLOGOS記事「小林氏は解任なのに…『ナチスに学べ』発言も続投の麻生大臣に再批判」にコメントしました。


「ユダヤ人大量虐殺ごっこ」と「ナチスの手口」じゃあ、ずいぶん違うと思いますけどね。この二つ、たしかに言葉を追う限り非常に類似しております。でもここから受ける感覚は、ずいぶん違うのですね。なにぶん一方は「大量虐殺」ですから。これを普通のことと同一視できるのは、それこそ効率重視でユダヤ人をガス室に送り込んだナチスと同じ精神なのですね。

人間の倫理的能力に、論理と心情という二面性があるのですが、時に心情部分が無視されてしまうことがある。論理性というのは恐ろしく残虐にもなれると、青木保氏は著書「多文化世界」の中でバーリンの主張を引いて次のように述べます。

バーリンはイデオロギーは人間の理想を鼓舞する一方、人間性をおとしめたり抑圧したりする、この問題については、19世紀の最も鋭い社会思想家でさえ誰一人として予言していないと述べています。近代思想の中で、社会改革のイデオロギーは常にプラスの方向、よりよいものであると捉えられていました。それはフランス革命以来、人間の理想の追求の一環として捉えられてきたからだと言えるでしょう。

ただ、20世紀を振り返ってみますと、理想主義に貫かれたイデオロギーのもたらしたものは、結果的に反人間的な行いであり、価値の分断であり、ナチズムに象徴されるように、人類の一体化よりはむしろ人類の分断であり、抑圧であったと言えます。これは大変不幸なことだったと思います。

結局のところ、このエントリーも論理性重視で、イデオロギーに近いところにある。この思考様式は、共産主義や我が国の左翼にも共通してみられるものなのですが、実は相当に危険なものなのですね。一度鏡をご覧になったらよいのではないかと思います。

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