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木走正水氏の3/11付けBLOGOS記事「日本の感染者数の状況は予断を許さない…」へのコメント

木走正水氏の3/11付けBLOGOS記事「日本の感染者数の状況は予断を許さない〜『日本の感染者数』を関数に例えればその一次導関数は明らかにプラス」にコメントしました。


木走氏のグラフをみますと、感染者累計200人までは5日で2倍のペースだったものが、その後は7日で2倍となり、これが現在まで続いております。

このペースで感染者が増加すれば、70日後には2の10乗、つまり1000倍程度の約60万人になる。うち30万人が最後の7日で新規に追加されるわけですから、この週の平均は毎日4万人少々の新規患者の相手をしなくてはいけない、ということですね。

(3/14追記:3/14現在では9日で2倍のペースに落ちております。このペースであれば、1000倍の感染者数60万人となるのは90日後、その時の毎日の新規患者は3万3千人と、前回の予想に比べてかなり緩和されてまいりました。)

この数字、政府が出している予想と近く、各都道府県は患者の受け入れ態勢をきちんと作ってこのような事態に備えなくてはいけません。

対応ができなくなりますと、医療崩壊ということで、重症患者がどんどん亡くなることになります。これだけは避けなくてはいけません。

患者数の増大はブランチングプロセスという数理モデルで表現されるのですが、これを押さえる要素は二つある。

一つは、一人の患者が何人にうつすかということで、これが一人未満なら新規患者数は減少するのですね。

もう一つは資源的な制約で、全員が感染してしまえばそれ以上の感染はない、ということになるのですが、上の話で60万人程度の感染では、日本の人口1億人に比べてごくわずかで、こちらはあまりあてにはできません。

ところで、日本は検査を十分にしていないから患者数が少ないという批判があるのですが、もしそうであるなら、感染者が隔離もされずに感染者を増やしているはず。重篤な患者や死に至る人も多く出るはずなのですね。

そうなってはいないところをみますと、検査数のレベルは現在の程度でもさほど問題がないのかもしれません。検査数を増やして、感染者数の増加具合がどうなるかをみるのは有意義だと思いますが。

あとは、感染数の増大を抑えること。うつす人数を1以下とできないまでも、時間を稼ぎ、患者数を押さえて、治療薬やワクチンの登場を待つ。結局これしかなさそうです。


3.12追記:この返信に対するコメントです。

Toshimi Minoura
> 日本は検査を十分にしていないから患者数が少ないという批判があるのですが、もしそうであるなら、感染者が隔離もされずに感染者を増やしているはず。重篤な患者や死に至る人も多く出るはずなのですね。

感染者の80%は軽症である、軽症者は検査されないということから、感染者は確認された感染者の5倍であることがが分かります。新規感染者も重症者もこのような状況下で生まれているのですから、感染が確認されない感染者を認めても、新規感染者や重症者は増えません。

そもそも、全員を検査しなければ感染者数は分かりません。

たとえば、麻薬を密売をして人が X 人いるとします。そして麻薬の使用者が Y 人いたとします。そこで、麻薬を密売をして人が 5・X 人いることが判明しても、麻薬の使用者が Y 人いることは変わりません。


瀬尾 雄三
Toshimi Minoura さん

| 新規感染者も重症者もこのような状況下で生まれて
| いるのですから、感染が確認されない感染者を認め
| ても、新規感染者や重症者は増えません。

検査漏れが恐ろしいのは、感染が把握されていない感染者が動き回って感染を拡大してしまうことなのですが、これが生じていないなら、検査漏れも大した問題ではないことになります。

Toshimi Minoura さんのご主張が正しいなら、現在把握されている感染者の5倍の感染者が自由に動き回っていても大した問題は生じていない。ならば、感染者を隔離する必要も薄かったということになります。

ところが現実に起こっていることは、感染者の周りに、クラスターが生じていること。感染者が動き回ると感染が拡大するのは、おそらくは事実なのでしょう。

とはいえ、現在軽症者に対する積極的な検査が行われていないことは事実であり、感染の拡大が継続していることもまた事実です。

と、いうことは、これから徐々に検査を拡大することで、感染の拡大を現状よりも低くすることができる可能性があるということですね。これはグッドニュースです。

ただ一つの問題は、検査を野放図に拡大して、病院に大勢の人が詰めかけ、感染していない人にまで感染を拡大してしまうリスクなのですね。

検査の拡大は、悪いことではないのですが、十分に慎重を尽くし、重要性の高い人たちから順に検査していくことが肝要だとおもいます。


Toshimi Minoura
訂正

麻薬を密売をして人が X 人いるとします。そして麻薬の使用者が Y 人いたとします。そこで、麻薬を密売をして人が 5・X 人いることが判明しても、麻薬の使用者が Y 人いることは変わりません。

=>

麻薬を密売をして人が X 人いることが確認されています。そして麻薬の使用者が Y 人いたとします。そこで、麻薬を密売をして人が 5・X 人いることが判明しても、麻薬の使用者が Y 人いることは変わりません。


Toshimi Minoura
> 現在把握されている感染者の5倍の感染者が自由に動き回っていても大した問題は生じていない。ならば、感染者を隔離する必要も薄かったということになります

実は、感染者の80%は、他人にほとんど感染させないとのことです。感染させても、家族のような濃厚接触者だけとのことです。

そこで、一番問題となるのは、多人数が換気の悪い部屋で集まる会議・宴会などだそうです。

政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の文書を読んでください。

https://www.mhlw.go.jp/.../seisakunits.../newpage_00011.html


Isao Matsumoto
感染者が増えるのは悪いことだけではありません。
他ならぬミノウラさんが数式で書いたように、免疫獲得者が増えれば、感染速度は確実に低下していきます。
要は感染者が動き回らなければ良いのです。
したがって、私たち全員が見えない感染者だと思い、国民ニート生活を続けることが、良いということになります。

風邪をひいたときに熱が出ますが、これは個体をあまり動かせないようにするためでもあります。余計なことをせず、じっとして時間稼ぎをするのが、効果があるのです。
ただ経済的損失のことを考えると、どれくらいの加減にするかを考えないといけない場合がありますが。


3/19追記:このエントリーを作成した際、感染者が倍増する日数が5日から7日に伸びたことで、感染者の伸びは抑えられているとご紹介しましたが、これが現在では11日かけて倍増するまでに抑制されております。(朝日新聞社の集計です

感染者と死者の推移0319

11日ではまだまだ、できれば100日といった、非常に長い時間をかけて倍増する程度までに抑制していただきたいところではありますが、まずは良い傾向であるといえるでしょう。