シロクマ氏の3/19付けBLOGOS記事「ウイルスまみれの世界でグローバル化とは何だったのかを考える」にコメントしました。
| では、これからどうなるのだろう
と、いうことですが、一つ確実に言えることは、人が移動せずに情報だけを移動させる傾向が強まるであろう、ということです。
新型コロナで推奨されている「在宅勤務」もそうですけど、その前からオンラインショッピングなどはごく当たり前。映画や書物のオンライン鑑賞がさらに進めば、映画館や図書館も気分転換に行くような場所になるでしょう。
ポパーは、彼の著「開かれた社会とその敵」の中で未来社会を次のように予想し、描写しています。
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開かれた社会はその有機体的性格の喪失の結果として,次第に私が「抽象社会」と呼びたいものになるで あろう.それはかなりの程度まで,人間の具体的集団という性格,またこのような具体的諸集団からなる 組織という性格を失うであろう.めったに理解されることのなかったこの論点は,誇張の方法によって説 明できよう.われわれは,人々がほとんど対面することのないような社会 ── そこではすべての仕事が 隔離された諸個人によって遂行され,彼らはタイプされた手紙や電話で連絡し合い締め切った自動車で歩 き回るような社会 ── のことを想像できよう(人工受精を用いれば,繁殖さえも個人的要素なしに行えよ う).このような架空の社会は「完全に抽象的ないし非人格化された社会」と呼んでよいであろう.
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この予想は、多分あたりそうだ、ということですね。
まあ、省エネかつ効率的ではあるのですが、少々味気ない世界ではあります。