大串博志氏の3/31付けBLOGOS記事「検査数不足の不透明さが全く説明されない」にコメントしました。
厚労省の現状報告に小さい字でPCR検査について書かれています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10595.html
検査対象は、(1)新型コロナが疑われる患者、(2)3/4以降は濃厚接触者で、退院時の確認検査は含まない、ということですね。
で、検査といえばPCRのみが注目されているのですが、重症患者についてはレントゲン(CT)で新型コロナが検出される。我が国では年間12万人が肺炎で亡くなっており、CTも非常に普及していることから、肺炎の症状に対してCT検査が多く実施され、コロナの重症患者はここで検出される。
で、新型コロナの感染者が発見されたらクラスター対策がおこなわれる。これが上の、(2)濃厚接触者に対する検査、というわけですね。
この検査は、濃厚接触があった人すべてに対して行われますから、無症状でもチェックされる。逆に、無症状の感染者が他人にうつしていたなら、うつされた人の症状が悪化して感染者と判定された段階で、濃厚接触者として検査されることになるわけですね。
これ、感染している可能性の高い人に絞った検査ですから、非常に効率的なやり方なのですね。
逆に、普通の人相手にPCR検査を行いますと、感染している確率は、現在の人口に対する感染者の比率を100倍しても、0.15%といったところ。このうちの半分くらいが陽性と判定されるほか、0.x%程度の偽陽性が出る。
たぶん、陽性の人の半分くらいが陽性と判定され、陽性と判定された人の半分くらいは、実は何でもない人、ということになるのではないでしょうか。後者は悲惨で、新型コロナ患者として扱われてしまうのですね。次の検査でなおったことになるでしょうが。
ここは、野放図に検査を増やすのではなく、現在の、CT検査とクラスター対策を中心とするやり方を続けるのが良いのではないでしょうか。