新型コロナ感染状況の3/31版です。
我が国の状況
本日正午時点での厚労省の集計(国内分)では昨日からの増加が67人、累計1,887人となっております。
一方、東京都で本日78人の新規感染者とのニュースが流れており、この数字とは異なるのですが、上記数値には含まれていない空港検疫での新規感染者数20人の扱いによるか、あるいは集計の期間が異なるためではなかろうか、と思われます。
いずれにせよ、新規感染者数が昨日減少したことを良いニュースとしてお伝えしましたが、喜ぶのはまだ早いと考えておいた方が良いでしょう。
累積感染者数の倍増に要する日数は、昨日と変わらず11日となっております。
世界の状況
厚生労働省の発表による世界の状況ですが、昨日に続いて感染者の増加率が低下しております。米国の増加率も、従来の20%あたりから昨日本日と14%前後に低下しております。
従来に比べて減少したとはいえ、10%を超す増加率は十分に高いともいえます。このところ10%以上の感染者増加率を示しております国は、米国のほか、英国、トルコ、カナダ、イスラエル、チリ、などとなっております。
なお、日本の感染者増加率は、昨日は10%台に上昇していたのですが、本日は5%のレベルを割り込んでおります。ただし、本日の東京都の増加をみますと、この数字、まだまだ喜んでもおられないように思われます。
良好な国が良好である理由
フィナンシャルタイムズのコロナのぺージには、感染者が100人に達した後の経過日数と感染者数の片対数グラフが示されているのですが、その上昇が緩やかな国の特殊事情がグラフの脇に小さな文字で示されています。(4/1追記:フィナンシャルタイムズの図が変更になってしまいました。本エントリー執筆段階でありました図は、見ることができなくなっております。以下の情報を残しておいたのは、ある意味、幸運でした。)
日本は、“strong social norms around social obedience and mask wearing”、つまり「社会的従順とマスク着用に関する強い社会規範」、韓国は“huge test-and-trace programme got on top of the outbreak”、つまり「大流行にぶつけた強力な検査追跡プログラム」、シンガポールは“strict quarantine rules & contact tracing”つまり「厳格な検疫ルールとコンタクトの追跡」、ホンコンは“school closures, quarantine, community response”、つまり「学校の閉鎖、検疫、コミュニティの対応」となっております。
これらをまとめてよさそうな項目を箇条書きにすると、次のようになります。
- 厳重な検疫
- 検査と感染経路の追跡
- 社会の規範と対応
- マスクの着用
- 学校の閉鎖
我が国は、検疫こそ少々おろそかとなっておりましたが、感染拡大抑制に成功している国々で行われている対策をほぼ網羅的に実行していることがうかがえます。