新型コロナ感染状況の5/17版です。
我が国の状況
本日正午時点での厚労省の集計(国内分)では、感染者数が昨日から57人増加して累計16,112人、死亡者は19人増加して累計744人となっております。
新規の7日平均値では、昨日同様、感染者が下げ止まりする一方で死亡者は上昇を続けております。このままでは今月末の緊急事態宣言終了も危ぶまれる状況、このあたりで締めなおさなければいけません。
世界の状況
厚生労働省の発表による世界の状況です。
感染者と死者の増加率の欄は、1%以下を示す青い数字が多く、赤い字で示しておりました10%以上の値は、本日はなくなっております。ただしよく見ますと5%前後のかなり高い値も多く、世界全体ではまだまだ収束しているようには見えません。
各国の感染者増加率と死亡者増加率を散布図の形でプロットしたものを以下に示します。ヨーロッパの各国(青)が、感染者、死者の増加率を共に1%以下としているのに対し、中南米(オレンジ)、アフリカ(茶)、東欧(紺)及び一部の中東国家(紫)とアジア諸国(緑)が5%前後の高い増加率を示しております。
アジア諸国で高い値を示しているのは、インド、バングラデッシュ、パキスタンの南アジアに属する国々で、日本やフィリピンは比較的低い増加率となっております。また、中国、韓国の増加率はほとんどゼロで、図の範囲を下に外れております。
アジアの中でも北半球で緯度の高い国々は、ヨーロッパ諸国と同様の動きをしているということかもしれません。なお、欧米諸国(青)の内でも、英、米、カナダ、スウェーデンは、比較的高い増加率を示しております。北米の新型コロナはヨーロッパとは異なるタイプが広がっているとのこともあり、こちらのタイプの感染力が強いということかもしれません。
気温が低下し始めた南半球の諸国で増加率が高まっているということは、北半球の径度の高い地帯は気温上昇に助けられて増加率が低下している可能性を示すとともに、これらの地帯もいずれ冬に向かえば再び感染が拡大する可能性をも示しているわけで、この先も警戒が必要ということになりそうです。