内藤忍氏の7/20付けBLOGOS記事「コロナ予測で説得力があるのは『8割おじさん』より『98%おじさん』」にコメントしました。
| 全国で3800人以上死ぬことはない
という結論ですけど、これは特定の仮説が正しかった場合は、という前提条件が付いております。この前提部分、引用元の大崎氏の文章では、以下のように書かれています。
> われわれは自然免疫の存在を重視しており、それを前提としたシミュレーションでは、新型コロナウイルスが現状の性格を維持する限り、<
この「自然免疫」とは、抗体とは別に人に備わった病原体を排除する仕組みで、BCGの日本株やロシア株で強化されるとしております。
このBCGの効果に関しては、以前から効果ありとする説が流れているのですが、未だに効果ありとの結論は得られておりません。
このことから推測するに、自然免疫が効果ありとする仮説も、未だ実証されたものではない様子で、そうなりますと「3,800人以上死ぬことはない」との結論も真実かどうかは定かではないということになります。
新型コロナに関しては、怪しげな学説が山のように流れており、これらを信じる際には、その前提などをよく確認されるのが良いのではないかと思います。
返信がついております。
Toshimi Minoura
> この「自然免疫」とは、抗体とは別に人に備わった病原体を排除する仕組みで、BCGの日本株やロシア株で強化されるとしております。
高橋先生は自然免疫と獲得免疫の違いが良く分かっておられません。BCGがワクチンが抗原として活性化するのは、結核菌に特化したキラーT細胞です。これは、自然免疫の、特化されない食細胞でなくて、獲得免疫細胞です。高橋先生は、T細胞を無視しておられます。
BCCワクチンとT細胞については、「BCG ワクチン T細胞」をつかって検索すると、多数の文書がみつかります。
> このBCGの効果に関しては、以前から効果ありとする説が流れているのですが、未だに効果ありとの結論は得られておりません。
私が知っているのは、これを否定したイスラエルにおける調査だけです。イスラエルでは、確か1980年代にBCGの接種を止めたので、その前後の人達におけるコロナ感染症の影響を調べたところ差異はなかったということです。
エビデンスレベルの信用度は以下のとおり
1.メタアナリシス
2.ランダムRCT化比較試験
3.RCT以外の比較試験
4.観察研究
5.症例報告、専門家の意見、体験談、試験管、マウスでの実験
であり、専門家の意見は最下位の5である。
つまるところ、意見だけで信用しきってはならない。
適当につまんだ仮説を事実のようにいってはならない。
重要なのは実験による懸賞だけだ。