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木走正水氏の1/31付けBLOGOS記事「高齢者への接種は危険というイメージが独り歩きしてしまうことを心配する…」へのコメント

木走正水氏の1/31付けBLOGOS記事「高齢者への接種は危険というイメージが独り歩きしてしまうことを心配する…」にコメントしました。


80歳以上の高齢者であれば、ワクチンを打とうが打つまいが、一定の割合で死亡するものが出ることはやむを得ません。もちろん、ワクチンを打つという外的刺激が加われば死亡するリスクはそれだけ上昇するのですが、コロナで死ぬ確率がそれ以上に低下したら、差し引き有益ということになるのですね。だから、単に死者が出たから有害、接種すべきでない、ということにはなりません。

でも、ワクチンの安全性を別にしても、ワクチンの接種対象年齢を18歳から64歳とすることは、これはこれで意味のあることなのですね。つまり、ワクチン接種により実効再生産数を1以下としてコロナの流行を終焉させることを考えれば、社会的接触の多い年代層に重点的にワクチン接種することが効果的なのですね。逆に、高齢者施設の年寄りには、適切な管理さえなされれば、感染する機会などほとんどないのですね。

この場合は、高齢者施設は、老人と外部世界との接触を絶つことで入所者の安全を確保し、ワクチン接種は職員のみとすればよい。仕事をしている人も、リモートワーク主体で外出機会の少ない人はワクチンなどを打つ必要がない。逆に接客業の従事者など、多数の人に接する機会のある人に、まずワクチン接種をするべきということになるのですね。

まあしかし、こういうやり方をするとあちこちからクレーム(注)がつくはずで、普通に、コロナで死亡リスクの高い人からワクチンを打つ、という形に落ち着くのではないかと思います。

注:上のやり方には、年寄りからは「俺たちにワクチンを打たないのはけしからん、見捨てるのか」と言われそうですし、若年層からは「ワクチン副作用のリスクを俺たちに押し付けるとはけしからん」といわれそう、という意味です。結局、感染拡大させる可能性が高い人に打つのか、死ぬ確率が高い人に打つという問題は、どちらも正解で、文句の少ないのは後者ということかもしれません。


返信がついております。

加藤洋行

瀬尾さんは真っ先にワクチンを打つタイプですか?


瀬尾 雄三

私は、基本的に、ワクチンは打つことにしています。今シーズンのインフルエンザワクチンも既に打ちましたよ。

これは、自分が感染するという問題以上に、自分が感染して周囲の人(主に家族や仕事つながりの人たち)にうつしたりすると、迷惑をかけるというのが主な動機です。そもそもいまどき、インフルエンザになって重篤化する人などほとんどいないはずですから、自分が病気になることを心配してワクチンを打っている人など、そうそういないと思いますよ。

このあたり、一人で生活している人や、他の人たちとの共同作業をされていない人には、なかなか理解しがたい感覚であるのかもしれませんね。

なお、一般的に言えることなのですが、この手の場所での議論は、おのれにとって何が良いかをベースにするのではなく、社会にとって何がよいかをベースとしなくてはいけないのですね。少なくとも、後者が私の議論のベースですので誤解のないようにお願いします。

さらに解説を加えておけば、私の上のコメントはドイツの予防接種常設委員会の「ワクチンは18-64歳に打つべし」との意見の背景を考察するもので、おそらくドイツの委員会も、65歳以上へのワクチン接種におけるリスク以上に、実効再生産数低下への寄与を考えて、そのような主張を行っているのではないかと考えております。

1 thoughts on “木走正水氏の1/31付けBLOGOS記事「高齢者への接種は危険というイメージが独り歩きしてしまうことを心配する…」へのコメント

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