自由人氏の2/6付けBLOGOS記事「『50年実質ゼロ』の意味するところ」にコメントしました。
ただ目標を掲げるだけでは、夢物語に終わってしまいますから、実務的には「方針管理」という手法にブレークダウンしていかなくてはいけません。
ここで、「方針」とは、「目標とこれを実現するための具体的な手段」の意味で、まずは、目標を実現するまでの年月をいくつかの期間に分割して、それぞれの期間で実現すべき状態を明確化する。これが一里塚(マイル・ストーン)になるわけですね。そして、それぞれの期間で行うべきことを、分担を決めて進め、事務局がこれをチェックしていく。これがつまり「方針管理」ということになります。
炭酸ガス排出ゼロの場合は、「電気」という中間形態をとることでインターフェースを共通化するということでしょう。つまり、入り口側に、風力・太陽光・バイオマス・水力発電などの再生可能エネルギーと、石炭・天然ガスなどの化石エネルギー、そして原子力(核分裂と核融合)などがあるわけですが、これらはすべて電力という形に変換される。出口側には電気で動く電気自動車や電化住宅があり、エネルギーの貯蔵は電池や水電解と燃料電池の組み合わせで賄うわけですね。すべてのインターフェースを電気に統合するのは、すべてをデジタルデータで伝達する、今日の情報通信の融合と同じ考え方です。
ここで、化石エネルギーは、それ自体では炭酸ガスを放出するのですが、砂漠の緑化などと組み合わせれば実質排出量ゼロにもできる。そして、原子力は2050年ともなれば今日のウランやプルトニウムを燃料とする原子炉はなくなって核融合が主体となるのでしょう。ここまで考えてきちんとやれば、まあ、不可能な話でもないと思いますよ。
要は、やる気があるのかないのか、実行力があるのかないのか、掛け声倒れになるのかならないのか、というだけの話です。まあ、今の政治家・官僚のやっていることをみますと、後者となる懸念が多々ありますこと、私も否定は致しませんが。
返信がついております。
Isao Matsumoto
温暖化ガスの再固定化は海面でやるのが効果的だと思います。
例えば貝類を大量繁殖させるだけで、大量の二酸化炭素を吸収してくれますから。問題は餌となる微生物とミネラル。
Isao Matsumoto
災害時にPHVがあれば、発電機代わりになってよいですが、考えてみればガソリンPHV以外にも水素PHVが可能ですね。
瀬尾 雄三
Isao Matsumoto さん
> ガソリンPHV以外にも水素PHVが可能ですね。
水素もよいのですが、アルコールという手もあると思います。自動車の燃料をガソリンからエタノールに切り替えるのは、燃料周りの部品素材を、エタノール燃料に耐える素材に変更するだけで可能で、すでにブラジルや米国では実施されていること。
エタノールは、サトウキビ廃材などから作るバイオエタノールもありますし、水素と炭酸ガスから作る手もありそうです。貯蔵が簡単で、比較的安全性が高いのもうれしいところです。
全てを電力ベースにするということは、電力へのパスを確保するという意味で、アルコールや水素と電力との変換を可能にしておけばよい。そして、水素やアルコールという形での、製造、流通、利用というパスも、電力以外に確保しておくことは、電力系統が失われた際の代替パスとして役立つのですね。
情報の流れにしたところで、すべてがデジタルのファイバー回線だけで行われているわけではない。電波もあれば印刷もあり、オーラルコミュニケーションやアナログラジオだって使われているのですね。これらが相互に変換可能な形で運用されているのが情報革命の現状ですから、エネルギーに対しても同じようなやり方ができるのではないかと思いますよ。
心配はしていない。
トヨタでC+Podという2人乗りのEV車が発売された。
かなり使えると思う。