諌山裕氏の6/10付けBLOGOS記事「CDCがようやく空気感染を認めた」にコメントしました。
これ、以前もご指摘したのですが、「空気感染」という用語の定義の問題でしょう。ご自身のブログ(https://isayama.info/archives/10914)に引用されている医療ニュースの記事では、次のように解説されています。
空気中に存在する全ての粒子を指す用語がエアロゾルで、飛沫、飛沫核のいずれもエアロゾルである。あえて言えばマイクロ飛沫もエアロゾルであり、この新たな造語が科学用語の中に入り込む余地はないと同氏は言う。エアロゾルを吸い込んで感染することをエアロゾル感染、空気の流れに乗って浮遊するエアロゾルを吸い込んで感染することこそが空気感染である。
つまりエアロゾルに粒子径の定義はなく、大きさが問題ではないのだ。5μm未満または以上であっても空気の流れに乗って漂っていれば、その空気を吸って感染するリスクが生じる。
昨年4月のMITの発表では、(1)それまでウイルスの径がマスクの目よりも小さい1μ以下であることからマスクの効果はないと考えられていたのが、より大きな液滴で飛散するためマスクに効果があること、(2)液滴の飛散距離は数m以上に及び、同じ室内にいれば感染リスクがあること、などが説明されました。
更に、他の研究者からの発表で、無症状の感染者からもウイルスが飛散することや、マスクの予防効果が限定的であることなども明らかになっているのですね。とはいえ、元々の新型コロナの基本再生産数が2.5ということは、世代間隔を5日とすれば、何の対策をしなくてもコロナ感染者が他人に感染させるリスクは一日あたり0.5人程度というわけで、コロナ患者が近くにいればすぐに感染するというほどのものでもない。
問題は、社会的に感染が拡大する点にあるのであって、様々な対策を含めた実効再生産数が1以上だと感染者がどんどん増えてしまう。こっちが問題なのですね。
まあ、コロナがただの風邪とか言っている連中が反省すればよい(まあ奴らは反省しない猿だが。)