早川忠孝氏の9/11付けBLOGOS記事「共産党は、『敵の出方論』を放棄したのか、それとも当面封印しただけなのか」にコメントしました。
現在の共産党は、暴力革命には否定的で、まずは民主主義のメカニズムを利用して権力を奪取し、次いで社会主義革命に進めるという、元々の意味とはちょっと違う二段階革命論を採用しております。その第一段階を日本共産党綱領は次のように書いています。
日本共産党と統一戦線の勢力が、国民多数の支持を得て、国会で安定した過半数を占めるならば、統一戦線の政府・民主連合政府をつくることができる。日本共産党は、「国民が主人公」を一貫した信条として活動してきた政党として、国会の多数の支持を得て民主連合政府をつくるために奮闘する。
ここは、暴力革命とは一線を画しております。そして、最近の政策合意を見ておりますと、この作戦は着々と進行中で、立民は完全に取り込まれたように見えます。で、この次に参ります二段階目はすごい。ちょっと引用しておきますけど、いまどきこんなことを考えているのですね。
日本の社会発展の次の段階では、資本主義を乗り越え、社会主義・共産主義の社会への前進をはかる社会主義的変革が、課題となる。社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である。
問題は、いかにして「統一戦線の政府。民主連合政府」から「社会主義・共産主義の社会への前進をはかる社会主義的変革」にもっていくかがわからない点です。世界の共産主義国家を見ておりますと、こうした変革は、思想教育や、反革命分子の粛清といった手段に頼りそうな印象も受けるのですけど、実際のところはどうなのでしょうね。まあ、現時点で心配する必要は皆無、であるとは思いますが、、、
社会主義にはある程度意義があるが、共産主義は不要だ。