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藤沢数希氏のBLOGOS記事「岸田首相が楽天三木谷社長に『全く資本主義が理解できていない』と怒られる」へのコメント

藤沢数希氏のBLOGOS記事「岸田首相が楽天三木谷社長に『全く資本主義が理解できていない』と怒られる」にコメントしました。


我が国の配当課税制度は、おおむね海外と同様なのですが、二重課税であるという批判はまことにごもっともといえるでしょう。特に、法人が受け取る配当は益金不算入で課税されていないことと整合しない。これは二重課税を避けるための措置なのですが、法人は非課税なのに個人が課税されるのは、まことに腹立たしい話でもあるのですね。

だから、個人も株式配当は非課税とするという方向性はあるのですが、これでは、お金持ち優遇であるという批判が巻き起こることは必至、政治的に選べる道ではないのですね。

となりますと、もう一つの道を探ったらどうか、と私などは思ってしまいます。つまり、配当する側で、配当を損金に算入するわけですね。この場合は、個人法人に関わらず、受取配当に関しては課税対象となる。特に、個人に関して、総合課税一本としてしまえば、トータルで金持ち増税になり、不公平感も解消されるのではないでしょうか。

配当は企業利益の処分として行うのですから、配当はすなわち企業の利益であり、これに課税しないのはおかしいという考え方もあるでしょう。でも、配当をおこなえば、これを受け取った側に課税されるわけですね。そして、配当分の企業利益は企業にとどまるのではなく株主に行ってしまうのだから、株主側で税金を納めるのが妥当であるということもできます。

もう一つは、実務的にも、資本金で資金調達するのも、借り入れで資金調達するのも、資金調達という意味では同じことであり、一方に配当し、他方には利息を支払っている。その利息が損金に算入されるなら、配当が損金に算入されてもおかしな話でもないのですね。配当しなければ、株、買ってもらえませんし。ま、こういう制度も、ちょっと考えてみたらよいのではないでしょうか。多分、企業は配当性向を高め、株価は大いに上がるのではないか、と思います。まあ、好ましい副作用がありそうだ、ということですね。

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