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ヒロ氏の11/2付けBLOGOS記事「良い円安、悪い円安」へのコメント

ヒロ氏の11/2付けBLOGOS記事「良い円安、悪い円安」にコメントしました。


為替の問題は二つあって、一つは短期的な目先の財布の問題、もう一つは長期的な構造的な問題なのですね。

為替は、通貨に対する信頼感で上下し、円の信頼が失われると円安に向かうのですが、目先この心配は全くない。何しろ、我が国は世界最大のお金持ち国家で、対外債権から対外債務を引いた対外純資産が2020年末で356兆円もあるのですね。そして、資産の増減に相当する国際収支もプラスですから、円が紙くずになる心配は、「当面は」ない。これは安心してよい話だと思います。

長期的な視点に立ちますと、この先の日本の産業が国際競争力を失うと予想されるなら、日本の貿易収支は赤字に転落するだろうし、貯金を取り崩して生活するように、対外債権を売って外貨を補充する必要が出てきます。

我が国の産業が国際競争力を確保するには、生産性を高めて、良い品を安く作るしかない。これには、ただただ努力すればよいというものでもなく、高度な技術をものにしたり、センスの良いデザイン、情報技術を活用した効率的な経営形態等々を組み合わせて、勤労者がさほど苦労せずとも高い利益が得られるようにする必要がある。

こういう方向をきちんと追求できるかできないかが、良い円安と、悪い円安との分水嶺になるのでしょう。で、さあどっち、というわけだけど、この評価はなかなか難しい。私にもそうなのですが、日銀にとってもそうであることは、疑う余地もありません。

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