早川忠孝氏の11/6付けBLOGOS記事「立憲民主党は、立憲主義を旗印にして再出発した方がいいのかも知れない」にコメントしました。
これでは選挙のためにだけ集まったただの寄せ集め集団ではないか、この状態ではとても政権を担うことなど不可能だ
まさにそういう集団だった、ということでしょう。最初の出だしからしてそうでしたから。
「立憲」という名前もまずい。これでは「9条護持」というイメージしかなく、『旧来の左翼です』と自ら語っているようなものです。実際がそうであるから仕方ない面はあるのですが、共産党もそうそう大きくなりませんし、それ以外の左翼となりますと、社会党の没落ぶりを見ればわかるように、ここに未来はないのですね。
かつての民主党が行き詰った時、そこにいた人たちは真摯に反省すべきでした。いったんは政権を得たものの、唱えていた政策は非現実的だった。左寄りの評論家やマスコミの言うことは、理想かもしれないけれど現実的ではない。だから、現実路線に戻さなくてはいけない。理想を唱えて得た結果は、国民を不幸にしただけだったのですね。
とはいえ、実際のこの人たちの姿を見ていると、現実路線への転換など、とうていできそうにもありません。現実的な道は、政治家をあきらめ、普通の職業人として生きることではないかと思います。文章も書けるし話も上手ですから、評論家、分筆業、あるいは、スナックのマスターだって、結構うまくやれるのではないかと思います。もちろん、サラリーマンだって悪くはないし、営業など、結構上手にこなすのではないかと思います。これ、馬鹿にしているわけではありませんから。
返信がついております。
花の ヤン
<「立憲」という名前もまずい。これでは「9条護持」というイメージしかなく、『旧来の左翼です』と自ら語っているようなものです。>
この主張には同意しかねますね。
「立憲」という名称だけで「9条護持」という連想する論理も酷いものですが、さらに「9条護持」から「『旧来の左翼です』と自ら語っているようなものです」という連想ゲーム&レッテル貼りという行儀の悪い論法となっています。私は左翼とは違いますが憲法第9条を存続させるべきだと考えていますし、左翼というだけで差別的に扱う論理には賛成できません。
しかも、立憲民主党を左翼に分類するのもどうかと思います。
理知的な思考と深い教養を持つ瀬尾さんが何故このようなことをおっしゃるのか、少々悲しい気持ちです。(嘘)瀬尾 雄三
花の ヤン さん
> 「立憲」という名称だけで「9条護持」という連想する論理も酷いものですが、さらに「9条護持」から「『旧来の左翼です』と自ら語っているようなものです」という連想ゲーム&レッテル貼りという行儀の悪い論法となっています。
憲法重視という姿勢を打ち出したことが左翼をイメージさせるということ、そして、実際の政策が左寄りであったということ、今回の共産党との選挙協力に至って、いよいよ本性が明らかなったということなのですね。別に言葉だけの連想ゲームではありません。
まあ、今にして思えば、小池氏に排除された時に生じた現象が、典型的な「左翼バネ」というやつなのでしょう。これ、清水慎三氏の提唱した概念なのですが、かつての社会党も中道寄りへの軌道修正を幾たびはかったのですが、そのたびに左に揺り返す動きが生じた。小池氏に排除された人たちに生じたのが同じ現象だったと、今にして理解できます。
でもこれ、意味のないことなのですね。確かにこの人たちは、左寄りの路線で政治家人生を歩んできた。だけどその路線が現実の世界に妥当しなくなったから、民主党へと動いたはずなのですが、それが元に戻ってどうするのだと思うわけです。まったく意味がないというしかありません。
思想を変えることができない人というのは、たしかに存在するし、しかもそういう人の方が比率では多いかもしれない。それは、悪というよりも人間の性質、性(サガ)というものでこれは致し方ない。でも、そんな調子で政治家を続けることは、国家国民に有害であり、何らかの方向転換をしていただきたいと、私は思うわけです。わかっていただけませんでしょうか。
花の ヤン
瀬尾 雄三 さん
<憲法重視という姿勢を打ち出したことが左翼をイメージさせるということ、そして、実際の政策が左寄りであったということ、今回の共産党との選挙協力に至って、いよいよ本性が明らかなったということなのですね。別に言葉だけの連想ゲームではありません。>
最初と同じ論理を繰り返しても私には通用しませんよ。
先述のとおり、これらは論理としていかがなものかと私が思うことに変わりはありませんね。<思想を変えることができない人というのは、たしかに存在するし、しかもそういう人の方が比率では多いかもしれない。>
その考えは傲慢というものですよ。
私も自分の主張が正しいつもりで述べていますが、相手を見下すようなことはしないつもりです。
といいますか、思想差別には正直ドン引きです。Zakana Ao
「私はこう思う」ではなく「一般にそういう認識だったよね」
というふうに読めましたけどね.だから「イメージ」.私から見れば,
「憲法を守れ!9条を守れ!」
と大声で言っていた連中が共産党って印象なんですよね.
(あるいは,そういう連中が改憲派を右翼扱いしてたのも原因かな,右翼の反対≒左翼的な連中,って考えるでしょうし)故に「憲法守れ→9条守れ→共産党→左巻き」って連想ゲームに
納得する人,あながち少なくないんじゃないかな.本来の言葉の意味や掲げた人の思いはともかく,
24時間365日政治のことを考えるほど暇じゃない一般市民にとっては,
印象が引っ張られても仕方ないんじゃない?瀬尾 雄三
Zakana Ao さん
まあ、そういうことなのですね。私のコメントは、元々、「立憲民主党は、立憲主義を旗印にして再出発した方がいい」というエントリーを意識してのものなのですが、ここで『立憲主義』などを旗印にすると、かえって逆効果になろう、と考えてのものです。
そしてこれらの議論のベースには、立憲民主党の低迷があり、現状を打開するにはどうすればよいかという議論があるのですが、私の見方は、そんな道はないというものなのですね。
私の認識では、今日の世界において、左翼路線をとる政党に未来はないのですけど、それがこの人たちはレーゾンデートル(おのれの存在理由)と心得ておられるようで、直らない。ならば商売替えをした方が良いのでは、というのが私の助言です。
これ、最初に述べておりますように、決してこの方々をバカにしたものではなく、それが人間の性質だ、ということなのですね。実際問題として、『転向』などという言葉が左翼には非常に悪いことのように思われているのですけど、間違いを正すことは立派なことだし、高度な知性の働きなのですね。でもそれをできない人が多いことが現実で、これは致し方ない。それが私の認識です。
花の ヤン
Zakana Ao さん
<本来の言葉の意味や掲げた人の思いはともかく,
24時間365日政治のことを考えるほど暇じゃない一般市民にとっては,
印象が引っ張られても仕方ないんじゃない?>印象に引っ張られて正しい考察ができるのなら、私だって文句言いませんよ。
私の主張はそう言うことです。瀬尾雄三さん
<そしてこれらの議論のベースには、立憲民主党の低迷があり、現状を打開するにはどうすればよいかという議論があるのですが、私の見方は、そんな道はないというものなのですね。>
選挙戦略ならば印象にこだわらなくても、いくらでも挽回できる手段はありますよ。
たとえ「立憲」や「憲法第9条」のイメージがあっても、それが決定的要因にはなりえないと思います。瀬尾 雄三
花の ヤン さん
これは、「立憲民主党をどう考えるか」という問題ではなくて、「立民の立て直しには名前が悪い」という問題なのですね。
最初から憲法に拘ったところが、いかにも「私たちは左翼です」といってるような印象を国民に与える。これには、最初からそういう意識が本人たちにもあったのではないかと、私には思われるのですね。今になりますと、これは、小池さんに拒絶されて左翼バネが発動したかという印象を受けるわけです。
もう一つ考えておかなくてはいけない点は、左翼路線に明日はあるのか、という点で、ないというのが私の理解なのですね。旧社会党の今日の姿がその事実を雄弁に物語っております。
まあ、評論家には面白いかもしれないし、立民に敵対する他党にとってもうれしい話かもしれないけれど、本人たちにはとんでもない悲劇だと思うのですね。日本という国にとっても無駄な話だし。そういうわけで、余計なお世話かもしれないけれど、ここは商売替えをおすすめしているしだいです。
花の ヤン
瀬尾 雄三 さん
<もう一つ考えておかなくてはいけない点は、左翼路線に明日はあるのか、という点で、ないというのが私の理解なのですね。>
それは私の考えと違いますね。
今の世界中の政治システムは人権思想に基づいていますが、左翼思想が人権思想の極端であることを考えると「人権思想が否定されない限り、左翼思想は生き残る」と思います。まあ、いわゆるネット右翼さんたちには簡単に人権思想を否定してしまう人たちがいますが、このような人たちは今のところ多数派ではありませんし、今後もしばらくは人権思想が世界を支配するのは容易に想像できます。
要は、「左翼は滅びない。いつでも復活する。それは人権思想が世界のスタンダードだからだ。」(ムスカ風)というわけです。
瀬尾 雄三
花の ヤン さん
世界の政治システムが人権思想に基づいているのは言われる通りなのですが、まさにそうだから、すでに人権は左翼の専売特許ではない。人権という意味では、右から左まで等しく重視している。人権という意味なら、今日、左翼の代わりはいくらでもおります。
問題は、今日の左翼が階級闘争という考え方を捨てきれていないこと。生産活動における『技術』や『効率』というファクターを軽視した「労働の量=付加価値」という視点から脱却しきれていないように見えるところなのですね。これは現在の対立点、すなわち「経済成長」を重視するか「分配」を重視するかという点に明確に表れております。
左翼は経済成長を軽視するのですが、その大失敗例が民主党政権時代で、日本経済がダメージを受ければ分配も糞もない。電機産業を中心にリストラのあらしが吹き荒れたことを忘れてはいけません。国際競争は、この先もますます激化するはずで、我が国の産業は否応もなく国際競争に巻き込まれる。
そして、これに勝って経済的成長を果たすしか、国民の経済的な福祉は成り立たないのですね。それが、『分配重視の左翼は没落する運命にある』という見通しの基本だし、現にその方向に動きつつある。これが、今回の衆院選でも見えてきている。立民立て直しを考える際の大前提も、まさにこの点にあるのだけど、かなり難しそうだね、といいたいわけです。
花の ヤン
瀬尾 雄三 さん
<すでに人権は左翼の専売特許ではない。>
そりゃそうですよ。
人権思想は普遍的に普及していますからね。
それは左翼思想を否定する根拠にはなりませんし、むしろ左翼思想がどこにでも出現することを示しています。<問題は、今日の左翼が階級闘争という考え方を捨てきれていないこと。>
ここで急に左翼の条件を限定しても意味がありませんよ。
それに、もし階級闘争を基準にするならば、左翼は共産党に限定されることになりますが、それでは瀬尾さんが批判していた左翼とは共産党だけを対象にしていたのでしょうか?
ちょっと、怪しい説明だと私は思いますが、いかがでしょうか?<左翼は経済成長を軽視するのですが、その大失敗例が民主党政権時代で、日本経済がダメージを受ければ分配も糞もない。>
おや、左翼の条件を経済政策にまで拡張するのですか?
経済政策ならばマルクス経済学じゃないですか?それに経済成長を基準にすると、中華人民共和国は左翼じゃないわけですか?
彼の国は自ら共産主義国家を名乗っていますよ。瀬尾 雄三
花の ヤン さん
問題は、我が国の左翼(ここでは広義の左翼、いわゆる「左寄りの人たち」を含みます)が、経済成長よりも「分配」に傾注しているという問題なのですね。そして、大企業から大いに取り立て、低所得者(年収1,000万円以下の!)の所得税を一定期間免税にする政策を打ち出すなどという話を聞いてしまいますと、これは、共産党と大して変わらない階級闘争路線ではないか、との印象を受けてしまいます。
もちろん、ここでいう「階級闘争」は、あくまで広義の階級闘争であり、国内の特定階層から取り上げたものを他の階層に配るという政策を主張しているわけですね。
でも、市場経済下では、多くを得ている人なり企業は、社会に多くの価値を提供している。社会に大きな価値が提供できるから多くを得ることができるのですね。経済を成長させて国を豊かにするためには、まずこの層を国内に多く維持することに心を砕くべきだし、彼らの活動をより活発にしなくてはいけない。それが成長路線なのですね。
我が国の「失われた〇十年」の原因は情報通信技術に我が国が乗り遅れたためであると私は見ており、我が国にGAFAのような企業が育たなかったことがその最大の問題だと思うのですが、この手の人たちを伸ばす以前に叩いてしまうような政策で、果たして我が国が今後成長できるものか、はなはだ疑問であるわけですね。そう、多くの人が考えれば、分配重視、(広義の)階級闘争重視の政党に未来はない。そしてこれが現在のトレンドであると、私は、みているわけです。
立憲共産党