アゴラ編集部の8/2付けアゴラ記事「ドル円一時130円台:有事か調整か、ドル高のトレンドが終わった?」へのコメントです。(ブログは追記あり)
日本国債を空売りしていた人がこけた、とのニュースが10日ほど前にありました。そのせいじゃないでしょうか?
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB252QQ0V20C22A7000000/
困りましたね。この人たちには、稼いでいただきたいと思っていたのですが、、、
以下はブログ限定です。
本件、当初の見込みはこちら。空売りによる日本国債の売り崩しには、日銀は勝てるとみておりましたが、円安が進んでファンドは利益を上げるであろうというのが、当初の私の見込みだったのですね。
でも、海外経済の景気後退懸念から、ドルが弱含みとなり、その結果、売り方のファンドが買い戻しを迫られて、たぶん大損する結果となってしまいました。日銀にしてみれば、表向きは喜ばしいことなのですが、腹の内では舌打ちをしているでしょう。「ちぇっ、もっとうまくやれよな」といったところでしょうか。
7/19付けブルームバーグ記事「アングル:JGBショートの海外勢に試練、日銀の緩和姿勢強くコスト膨張」を読みますと、7/15の時点で売り方劣勢が見えた様子です。
また、ドイツ銀行の試算では「6月の日銀の国債購入総額は16兆1000億円(1160億ドル)」ということで、これがすべて欧米系ファンド勢の空売りによるものといたしますと、これだけの円売りが同時になされていた可能性も高いわけで、手じまいに伴う16兆円規模の円買いドル売りが発生しても不思議はない。
まあ、ドル円の取引規模は2019年の時点で1日700兆円規模といいますから、16兆円はたいしたことはないとも言えるのですが、他のドル安要因に重なって2%程度の売りが加われば、それなりのインパクトがあっても不思議はない。何よりも、ドル円が下げに転じたのは7/15と、上のニュースにある日付と一致しているのが、いかにも怪しいのですね。(これは、因果関係が逆かな? ドル円が下げに転じたから空売り勢が窮地に立ったという方が普通かもしれません。)
それにしても、日本国債の空売りが「ウィドーメーカー」と呼ばれているのは穏やかではありません。それほどリスキーということか、「買いは家まで、売りは命まで」というようなお話なのかもしれませんね。それにしても、ウィドーメーカー、オスプレイに付けられたあだ名ではなかったかな? 碌なものではありません。
また勝ってしまった。敗北を知りたい。つうかんじですかねえ。