アゴラ編集部の8/21付けアゴラ記事「【めいろまさんインタビュー⑤】イギリスの男女平等、DX化について聞いてみました。」へのコメントです。
日本の組織は、このようなプロセスの見直しを徹底的にやりません。ただし製造業の生産工程では昔からやっており、元々北米や欧州のプロセス改善の手法は日本企業が昭和40年代からやっている手法を参考にしています。日本は事務系やサービス業、行政はなぜか製造業のようなプロセス管理ができていません。
これは面白い着眼点ですね。日本の生産合理化が製造業に限られており、事務系、サービス業、そして行政には合理化の波が届いていない、と。
じつはこの『徹底的な業務プロセスの見直し』が1990年代に流行りました『ビジネス・プロセス・リエンジニアリング(BPR)』というもので、なぜか我が国にはこの波が来なかった。
BPRは、情報技術を活用した業務プロセスの見直しなのですが、情報技術を使うことにポイントがあるのではなく、業務プロセスの根本的な見直し(それぞれのプロセスが何をやっているのかという点からの見直し)にポイントがあるのですね。そしてその次に、情報技術を活用してこれを効率化するわけです。
結局のところ、日本では固定的な雇用制度があり、人材の流動性に乏しく、業績の評価も徹底していない。それどころか、業務プロセスからの見直しということが、我が国のマネージャにはできないし、情報技術をどう使ったら良いかもわからない。これを直していくには、まずは、人材の流動化と評価方法の見直しあたりから手を付けていくしかないのではないかと思います。
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