澤田哲生氏の8/28付けアゴラ記事「GXが求める日本の原子力政策の大転換」へのコメントです。
第2世代の原子炉の炉心損傷確率は、だいたい100万分の1/炉・年とされている。最新の第3世代+の炉心損傷頻度は2桁以上小さくなっているとされている。つまり1億分の1/炉・年以下である。
このような低い事故確率に抑えている理由は、それが必要と考えられているからなのでしょう。そうであるならば、地震や津波に関しても、百万年に一度程度の確率で発生する可能性のあるレベルに耐えることを目指すべきでしょう。
地震の規模とその発生確率に関しては、グーテンベルクリヒター則などの推定手法が知られており、大昔のデータなどなくても、その手前のデータを外挿する形でおおよそ予測することができます。また、地震の規模がわかれば津波の大きさも予測可能です。
じつは、日経新聞が大昔(2013/10/31付け )「原発安全性に数値基準 米国流でリスク厳格評価」とする記事を伝えており、この手の評価が始まる動きを見せたことがあります(本ブログの評論)。これは期待される動きではあったのですが、その後の動きが伝わってまいりません。この手の厳格な評価手法を適用することも、今後の安全な原子力利用実現のための欠かせない要素であるように、私には思われます。
水素