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破綻か和平か、それが問題だ

野口和彦氏の9/16付けアゴラ記事「ロシア・ウクライナ戦争の行方:勝ちすぎず負けない戦略の追求」へのコメントです。


ウクライナと同国を支援するアメリカや同盟国は、ロシアに勝ちすぎず負けない戦略を構築して、それを注意深く実行しなければなりません。

その通りでしょう。米国にしてみれば、この戦争は、勝つことが目的ではない、ロシアを破綻させることだ、ということでしょう。ソ連崩壊の夢よもう一度、です。ソヴィエト連邦が崩壊した背景には、いろいろな説がありますが、経済的な行き詰まりが主要な要因だったのでしょう。それは、計画経済の非効率さもありましたが、米ソの軍拡競争への出費拡大がソ連経済をむしばんだことも一因とみられております。

ロシアの人口は日本より多少多いだけで、GDPは日本の1/3。これでウクライナとの戦争をそうそう続けているわけにはいかない。核兵器を使う局面になれば実力を発揮できるのですが、そうならない限り、いずれ破綻いたします。

だから米国にしてみれば、勝過ぎない程度のウクライナ支援を続けるのが最上の策で、戦争が長引けばウクライナの犠牲も増えるし、ヨーロッパの困難さも増大するけれど、双方に文句を言えた筋合いもない。結局はずるずると長引くだけの結果に終わるのでしょう。

ロシアにしてみれば、このままずるずると行けば国家が破綻してすべてを失う。だから、ある段階で、手を引くしかない。おそらくは、クリミア確保を続けることを最低のラインとして矛を収めるなどということを考えているのではないかな? 冬の始まる前であれば、ヨーロッパ世論も和平に傾くはず。まあ、10月が一つの山場になるのではないかと思いますよ。

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