内藤忍氏の9/20付けアゴラ記事「サラリーマンはいつの間に『安定』から『リスク』に変わったのか?」へのコメントです。
国民の大多数が国際的には貧困層に分類される。輸入品は高いし、海外旅行なんてとても無理だけど、国内にいる限り物価が安くて住みやすい。これって、低開発国の姿なのですね。
なぜ日本がそんなになってしまったかというと、1990年代の情報革命に乗り損なったから。この時代、かつてのメインフレーム並みの性能に急速に進化したパーソナルコンピュータと、ワークステーションと呼ばれる高性能計算機の普及、これらを結ぶ情報ネットワークの整備が進んだのですね。
そして、これらの存在を前提に業務プロセスを根底から見直した結果、事務処理の生産性が一桁上がった。だけどその時の日本は、バブルの崩壊と時を同じくし、ビジネスがシュリンクし、人があまり、就職氷河期になってしまった。こんな時に、人減らしにつながる事務職の生産性を高めることなどできるわけがない。
その後、経済が安定しても、社内で権限を持つ事務職が自分自身を傷つける生産性の向上には後ろ向きで、いつまでも情報技術の効果的利用が進まない。生産性は低いままで、その結果、給与も上がらない状況が続いているのですね。
このような状態がいつまでも続くわけはなく、優秀な若い人はこのような職場を嫌う。これが、新卒者の就職先として外資やコンサルの人気が高まる背景でしょう。今、事務職にある人も、ひそかに情報技術の腕を磨いておいた方が良い。いつかは、ホワイトカラーの世界にも、生産性向上が要求されるはずで、その時になって慌てても手遅れなのですね。
ゆでがえるとずいぶん長いこと言われ続けているけど、いまだに茹で上がっていないね。私がこの言葉を初めて聞いたのは1995年ごろだったけど、いまだに煮えていないね。
18日のNHKスペシャルを見たけどひどいもんだった。
すべては会社依存症となった社員が悪いらしいよ。