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三方一両損経済は理想の未来

小幡績氏の9/30付けアゴラ記事「英国はポンドがあったからEUを離脱も、離脱によりポンドは暴落した」へのコメントです。


英国中央銀行の政策は明瞭、合理的であり、予測可能だ。一方で日本銀行の政策は、なぜ金融緩和に異常に固執しているのか、誰にもわからない。今後の政策の変更がいつどのように起こるのか、まったく予測不可能で、リスクはとてつもなく高い。

英国の政策は合理的にみえるけれど間違っており、日本の政策はよくわからないが的を得ている、ということでしょう。

英国が、不景気にもかかわらず金融を引き締めるのは、ポンド高を狙ってのことで、輸入品価格を下げてインフレ抑止をしたいからなのですね。でも、為替で輸入品価格を下げたら輸入が増加して資金が海外に流出する。市中のお金が無くなるからといって減税したら、政府のお金が無くなる。自由落下中は無重力だけど、いずれ地面に衝突する、というのと同じ話なのですね。

日本は、元々が人為的な円高にあり、物価の上昇も穏やかで、為替の円安の域を出るものではない。不景気であるのは問題だけど、低金利政策を維持できれば、そこそこの経済水準を保って行ける。いずれインバウンドが復活すれば、国内景気も上向くはず。円安傾向を保ち、インフレが適度に進んでくれれば、給与も上がるだろうし、政府の債務も自動的に減っていくし、実質的な増税にもなってくれる。

まあ、割を食うのが、円建て預貯金を積み上げてリタイアした高齢者や、過度の内部留保で現預金を積み上げた企業なのですが、この階層はドル評価した資産が減ったところでたいして困りはしないし、物価が上がっても、元々キャッシュがあるのでさほど困りはしないのですね。日本は、よくわからないながらも、三方一両損の形で落ち着くべきところに落ち着いてくれるのではないでしょうか。

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