岡本裕明氏の10/11付けアゴラ記事「さぁどうなる、入国規制撤廃の日本:為替頼みは円高に振れて逆回転」へのコメントです。
プラザ合意で水準訂正したレンジ相場である80円から150円の幅は日米間で本質的変化が起きない限り抜けない、と私は見ています。
このレンジが適正な為替水準であるなら、日本のGDPも海外並に上昇しているはずだし、国内の賃金総額も上昇していなくてはおかしい。しかし現実は、我が国は先進国の中で唯一、この30年にわたって全然成長していない。成長していないだけではなく、シュリンクしているのですね。
プラザ合意がありました1985年の時点では、我が国の自動車産業は圧倒的な強さをもっていたし、半導体や電機産業、精密機器まで世界に輸出を伸ばしていた。だけど、その優位性も、いまやほとんど失われている。プラザ合意の時とは、事情が異なるのですね。
ならばどのあたりが適正水準かといえば、私の直観が教えるところは1ドル150円から200円のレンジが中心。これは100-150円のこれまでのレンジから50円の円安水準。まあ、このあたりならありそうではないでしょうか。
もちろん、為替は一国の経済力で決まるもの。この先我が国が情報技術をきちんと取り入れ、ホワイトカラーの生産性を高め、国内にハイテク産業を呼び戻せれば、再びの円高もあり得る。とはいえ、このあたりは、神のみぞ知る領域ではあります。
以下はブログ限定。いくつかの図表を出しておきましょう。
まだあわあわあわ