池田信夫氏の10/28付けアゴラ記事「習近平とプーチンが接近する『ユーラシア国家』」へのコメントです。
今も昔も軍事力が国の力を決めるとしても、古代の軍事力は人口とこれを支える食糧生産に左右され、巨大な専制国家が国力を誇っておりました。それが、機械化された時代になりますと、工業力がものを言う。これには、資本力もありますが、高度な技術者の存在も必要になる。
そして現代は、ドローンに代表される電子通信技術が一国の軍事力を左右する。半導体が手に入らないと、先端兵器が使えないという問題も起こるのですね。電子通信技術で国どうしが争うとなりますと、その兵力は高度な技術者なのですが、これが専制国家で育つかといえばそれは難しい。仮に育ったところで、逃げ出すことを考えるでしょう。
これは、民主主義国家の中でもいえることで、トップクラスの人材は、より自由な環境を求めるもの。米国西海岸の研究拠点を東部に移したら、技術屋がほとんど辞めてしまうなどという現場に立ち会ったこともあります。NTTの優秀な技術者がGAFAに移ってしまうというのも似たような話なのでしょう。
そういう時代に国力を維持するのは、高度な技術者の処遇を厚くすることも必要だろうけど、いかにモチベーションを高く保つかも大事なことで、働かないおじさんにあーだこーだ言われないことも、一つの重要な要素なのですね。いずれにせよ、専制国家で高度な技術者に仕事をさせるのは、相当に難しいでしょう。
そりゃ、そういう人は、ゼロではないと、思いますが、、、
モチベーション