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円安は『千載一遇のチャンス』

小幡績氏の10/31付けアゴラ記事「日銀金融政策変更と原発再稼動ですべては解決するのになぜやらない?」へのコメントです。


原発に関しては、安全な原発は動かせばよいだけの話なのですが、為替に関しては、日本にとって千載一遇の機会を生かすべきと考えております。為替の動きは、短期間だけ見ていると見誤り、1980年からの動きを見れば、円レートは異常な推移をしていることがわかります。1ドル200-250円のレベルにあったドル円が、プラザ合意で100-125円付近と、円の価値はほぼ二倍となりました。https://ecodb.net/exec/trans_exchange.php?b=JPY&c1=USD&e…

この図はブログオリジナルです

日本人の貯金も給与もドルベースで倍増、輸入品はドルベースでは同じですけど、円ベースで1/2に値下げとなり、日本人は一夜にしてお金持ちになりました。その結果起こったことがバブル経済でしたが、数年でこれが崩壊したのですね。

で、その後生じたのが失われた30年。日本のGDPが横ばいなら、日本人の給与総額も横ばい。これがなんと30年も続いてしまった。このあたり、前にも引用しましたが小川製作所さんの下記エントリーGDPと給与総額の図を見ていただければよくわかると思います。https://agora-web.jp/archives/220624225916.html

欧米諸国がプラザ合意で円高に誘導したのは、日本企業の国際競争力を弱めて、自国の経済を成長させたいと考えたから。それまでの日本の輸出が「集中豪雨的」などといわれる過激なものでした。自国通貨の安値誘導は「近隣窮乏化政策」とも呼ばれ、自国経済を向上させ、近隣諸国の経済を破壊する効果があるのですね。

ところが、日本の国際競争力喪失が最大の恩恵となったのは中国で、その後急速に経済を拡大し、国際的な波乱要因となった。おそらくそれに気付いたのが、このところの円安の容認ではないかと思いますよ。このチャンス、日本が生かさなかったらどうかしております。

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