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一般名詞としての「やまと」

金澤正由樹氏の11/5付けアゴラ記事「古代史サイエンス:邪馬台国は『日食』で東遷し大和朝廷になったのか? 」へのコメントです。


「やまと」という地名があちこちにあるのは不思議ではないです。その意味は、「山戸」つまりは、山に囲まれて限られた入り口しかない地形を意味するのですね。このような地点は防御性に優れ、都などの拠点を構えるに適した地形といえるでしょう。

似た地名に、当時の「穴戸(あなと)」があります。これは今日の長門に対応する地名で、陸地に囲まれた狭い海が内陸部まで入っている地形を意味します。

その他、鎌倉には「谷戸(やと)」と呼ばれる地形があちこちにあるのですが、これは入り組んだ谷を意味し、扇ガ谷(おうぎがやつ、以下同じ)、佐助が谷、姥が谷、瓜が谷など多数あります。なお、谷戸の「と」音は固有名詞では「つ」音に転じているのですが、「ヤマツ」が「ヤマト」に転じたのと、同じようなメカニズムかもしれませんね。(この場合は、固有名詞は転じなかったと)

なお、邪馬台国畿内説でも、北九州にも女王国(の出先機関)があったとされております。つまり、魏使との対応は、基本的に伊都国でなされたと魏志倭人伝に記されております。クヌ国は、この南にあったのですが、大和説では南を東と読み替える。そして、後漢書にはクヌ国の位置を正しく「女王国の東千里」と書いてあります。そこにあるのは、出雲、クモヌクニ、なのですね。

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