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温暖化と資源の問題、解は同じ

織田潤二氏の12/20付けアゴラ記事「大気中のCO2濃度:半数が10%以上と回答」へのコメントです。


このような長期スパンになりますと、化石エネルギーには、温暖化以外に、資源の枯渇という問題があり、どのみちこれまでのような炭酸ガスの排出はできなくなってしまいます。

その枯渇時期は、石油・天然ガスで30年先、石炭・ウラニウムで50年先というのがアバウトな数字。もっともこの数字、相当以前から、全然変わらない。毎年1年分の新たな資源が発見されているということでしょう。とはいえ、これもいずれは終わるはずなのですね。(12/29追記:現在では、石油・天然ガスが50年、石炭・ウランが130年程度の埋蔵量があるとされています。参考

温暖化の問題がどうであるにせよ、化石燃料から他の燃料への転換は、考えておかなくてはいけない。原発にしても、これまでのようなウランを燃焼させるのではなく、増殖炉などの検討も並行して進める必要がある、ということです。


返信がついております。

織田 潤二

コメントありがとうございます。「核」に関しましては、私見ですが、人類は兵器も含め核を開発・発明した以上、最後まで放棄できない。そして、その研究や管理のためにも、原発はある程度必要と考えています。そして、大きな希望を含め、「化石燃料が枯渇する100年?以内に、人類は『核融合(廃棄物がほぼ無い)』を実現できる」のではないかと思っています。


瀬尾 雄三

核分裂タイプの原発につきましては、高エネルギーの中性子を扱う「高速炉」の開発を進める必要があるでしょう。これは、放射性廃棄物を処理する(無害になるまでの期間を数万年から数百年に短縮する)にも必要で、核兵器の廃絶が成った暁には、兵器に使われていたプルトニウムを処理する(燃料に使う)にも必要なのですね。

いずれにせよ、廃棄物からもプルトニウムができてしまいますので、このタイプの原子炉は、当面運転し続けるしかありません。原発反対を叫ぶのもある意味無責任であり、安全な原発を建設・運転する技術は、引き続き重要なテーマなのですね。

核融合に関しては、トリチウムを使う方式は高エネルギーの中性子が炉壁を傷めるという問題があり、この部分に放射性廃棄物が生じる可能性があります。

トリチウムを使わない方式で、副反応をうまく抑えることができれば、荷電粒子のみを生成する核融合炉も可能と思われ、このような炉であれば、放射性廃棄物の発生はほとんどなくなるはずです。

このあたりは、2030年代の実用化を目指して開発が進められておりますので、あと10年もすれば、未来の姿が見えてくるのではないかと思います。

他の方のコメントにも茶々入れをしておきました。

上田 晃輔

かつて地球温暖化の話がうるさくなり始めた頃「二酸化炭素って,私たちも呼吸して吐いているんですって!」と驚いているおばちゃんがいた。
「PETボトルって,ペットみたいに可愛いからじゃなくて,ポリエチレンナントカなんですって!」というのも今は笑い話。


織田 潤二

ペットボトルをはじめ、リサイクルは大切ですが、そのコストや現場対応も考えなければなりません。アルミ缶は電気の缶詰と言われるほどリサイクルの優等生で日本の回収率は大変高くなっています。ただ、分別に関して、以前ゴミ焼却場に研修に行った際、焼却担当者は、「生ゴミ・紙ゴミだけだと、炉の温度が上がらなくて燃えない。そのときにはペットボトルを放り込んでいる。」と言っていました。低温焼却=ダイオキシン発生の時代の話ですが。


瀬尾 雄三

プラスチックごみの分別収集に関して、以前、他のごみと一緒に燃やすから無意味だという人がおられたのですが、これは実は無意味ではないのですね。そのようにご説明したことがありました。

つまり、炉で燃焼を維持するためには、一定の発熱量が必要であり、水分の多い生ごみが多く投入されると、発熱量が不足して温度が低下してしまう。ごみ焼却炉には重油バーナーも備えられているのですが、プラスチックごみがあるなら、これを投入することで温度を上げることができる。つまり、プラスチックごみは重油の代替になる、燃料として有効に使われている、というわけです。

逆に、プラスチックごみを多く投入すると、温度が上がりすぎて炉を傷めてしまう。水分の多い生ごみには、プラスチックごみを安全に燃焼させるという働きもあるのですね。

あ、これも古事記の世界です。「成成りて成りあまれる発熱量を成り合はざる発熱量に刺し塞ぎて、ごみの完全燃焼を図らん」とかね。まあ、もとは男女関係で、今の世にこんなものを出したら、ポルノといわれそうな世界なのですが、、、

それに、古事記は、これだけじゃないっ!

1 thoughts on “温暖化と資源の問題、解は同じ

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