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ネットゼロだって可能だぜ

松田智氏の12/23付けアゴラ記事「『ネットゼロなど不可能だぜ』と主張する真っ当な論文②」へのコメントです。


蓄電設備は、自然エネルギーを使うにせよ、原発・核融合を使うにせよ、火力発電が減ってしまったら、いずれにせよ必要になります。つまり、自然エネルギーは勝手に変動してしまうし、原発・核融合は出力一定で運転するのが経済的に有利なのですね。

蓄電技術のうち、リチウム電池がコスト高であるのは言われる通りで、電力を蓄積するのであれば、セルの部分と、酸化還元される材料とを分離する、レドックスフロー型の電池を用いることとなります。

一番わかりやすいレドックスフロー型の電池が、水の電気分解と、これで生じる酸素と水素を用いた燃料電池の組み合わせで、現在注目されている技術が「高温水電解」と呼ばれる技術です。水の電気分解は、高温にすると吸熱反応になるのですね。吸熱反応ということは、エネルギー効率が100%を超える。もちろん、不足する熱量は、高温ガス炉などから供給してやらなければいけないのですが。

水素の利用として、水素をそのまま利用するのが最も効率が良いことは、ここに書かれた通りです。しかしながら、高圧の水素ガスを扱うことは、危険ということもありますし、装置のコストが上がってしまう。e-fuelは、水素からガソリンと同じ炭化水素を作る技術なのですが、高圧が必要で、コスト高になるのもその通りです。でも、アルコールなら、それほど大変ではないのですね。自動車メーカとしては、ガソリンを供給してもらうのが一番楽でしょうけど、エタノールなら、現在の技術でも使える。火災の危険もガソリンよりもさらに低いのですね。

エネルギーには、多くの組織がかかわっており、自らが変わろうと思えば、研究開発投資も必要だし、設備投資も必要で、できれば現在の姿からあまり変わらずに済ませたいというのが本音でしょう。でも、効率ということを考えたらそれではだめなのですね。ここは全体を見て、最適なありかたを追求する。これを、関係者が自らの利害に拘らずに進めなくてはいけません。

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