岡本裕明氏の2/1付けアゴラ記事「大規模金融緩和の功罪:投資先を見つけられない日本企業がケチすぎる」へのコメントです。
お金があるのでインフレが生じるのです。これは経済の価値は貨幣量で決まるからです。今まで100円だったものが大規模金融緩和で貨幣量が2倍になれば他の与件が変わらない限り、単純には200円になるのです。
金融緩和すれば貨幣量が増えるというものでもないですよ。その間に、「金利が下がるのでお金を借りる人が増え」という大事なステップが必要です。
でも、お金を借りるには理由・目的があるはずです。普通は「有利な投資先がある」からお金を借りるのであって、「株価や不動産価格が上昇基調にある」とか、新技術、新市場、新製品などの「儲かる投資先」が登場したなどの理由がなくてはいけません。
だから、これまでの長期にわたって金融緩和を続けても大した効果はなかった。ここにきてインフレ傾向が進んだのは、コロナの終焉とロシアのウクライナ侵攻で、物価が上昇したから、先高観が生じたからでしょう。とはいえ、こんなのは、インフレがインフレを呼ぶ、正帰還的メカニズムによるものであって、その行きつく先はバブルの崩壊でしかない。
まっとうな経済成長には、新しい技術を人類の福祉に役立てること。すでにあるところでは、情報革命をモノにしなくちゃいけないし、この先は、近く到来すると思われるエネルギー革命をモノにしなくてはいけません。
お金