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ワクチン接種で下がる致死率

小島勢二氏の2/1付けアゴラ記事「ワクチンを接種するほど死亡率が下がるという神奈川県の発表は本当か?」へのコメントです。


この神奈川県のデータのまとめ方は、あまり適切でないことは確かです。神奈川県の表は、「死亡情報なし」と「死亡情報あり」で集計しているのですが、普通なら「感染者数」と「うち死亡者数」で集計しなくちゃいけない。そうすれば割返すことで簡単に死亡率が計算できるのですね。

もちろん、「死亡情報なし」と「死亡情報あり」を足せば「感染者数」になるし、「死亡情報あり」は「うち死亡者数」と同じなので、この表からも簡単に計算できるのですが、こういう表示の仕方をすると、あらぬ誤解を招きます。

とはいえ、データそのものは不思議はなく、期間が違うといっても、分母も分子も同じ期間で集計していれば結果に大きな差は出ない。もちろん、コロナの致死率自体の変化は結果に影響を与えることになるわけで、きちんとした集計をするには同じ時期にワクチン接種回数の異なる人のデータを集める必要があるというのもごもっともです。ただこのようなことをするには、現実には、データ数が少なく、かえって不正確な結論にもなりかねない。このあたりの判断が難しいところです。

なお、このエントリーのように、データをさまざまに加工するよりは、もとのデータのままで議論することが、現象の把握を容易にいたします。そして、神奈川県のデータが、従来のデータとさほど変わらないことから、この結論はおおむね妥当であろうとすることにも無理はないのですね。

過去のデータをご参考までに示しておきます。(三重県:https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/001047354.pdf、自民党:https://www.jimin.jp/news/information/203064.html

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